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「G.CREW」を販売していたメッツが会社解散 現在は不動産会社に

» 2011年11月14日 17時16分 公開
[ITmedia]

 かつて「筆自慢」や「G.CREW」といったソフトを販売していたことで知られるメッツ(東証マザーズ上場)が11月14日、来年1月30日で会社を解散すると発表した。紆余曲折あり、現在は不動産事業などを手がけていた。

 同社は1988年に設立。91年にMS-DOS向けソフト「筆自慢」、95年にWindows 3.1向けグラフィックスソフト「G.CREW ver1.0」を発売し、フォトレタッチソフト「PAINT SHOP PRO」の販売も手がけていた。2000年には新設されたばかりの東証マザーズに上場した。

 ただ、1999年に「ソフト販売をすべてネット販売に移行する」として店頭への製品出荷を停止。ブロードバンド時代を先取りしすぎた結果、ソフトウェア事業は低迷し、2004年には同事業を譲渡。一方で不動産事業に手を広げ、現在は小中規模不動産物件の売買とスマートフォン向けアプリを手がける会社になっていた。

 不動産事業は環境が厳しさを増しており、財務基盤の確立のため資本提携できる他社を探していたが合意に至らず、金融機関からの融資も得られなかったため、「これ以上当社において事業を継続し、日々会社の貴重な財産を減少させることになるより、財産が残存する段階で会社を解散し、残余財産を株主の皆様に分配することがより良い選択であると判断いたしました」としている。

 東証は同社を監理銘柄(確認中)に指定した。来年2月14日に上場廃止となる見込み。

 同社は新設されたマザーズに3番目に上場。上場第1号企業だったインターネット総合研究所(IRI)、リキッドオーディオ・ジャパン(当時)とも既に上場廃止となっている。メッツと提携していたデザインエクスチェンジもマザーズ上場廃止となり、9月に民事再生手続き開始決定を受けている。

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