米Googleが1月10日(現地時間)に発表し、“Google+偏重”だと物議をかもしているGoogle検索の新機能「Search plus Your World」の“あるべき姿”を提示するというブックマークレット「Focus on the User」が登場した。米Facebook、米Twitter、米MySpaceをはじめとする多数のソーシャルネットワーク企業が共同で開発した。
Search plus Your Worldは、検索結果にGoogle+のデータを反映させるもの。Googleアカウントでログインして検索すると検索結果にGoogle+での友達のデータが表示される(Personal Results)ほか、ログインしていなくても検索語入力の際に有名人のGoogle+アカウントが候補として優先的に提示されたり(Profiles in Search)、検索結果ページの右側に関連するGoogle+ページが表示される(People and Pages)。検索結果ページにはGoogle+のデータを反映させない結果に切り替えるためのトグルボタンが付いているほか、アカウント設定で無効にすることもできる。なお、日本ではまだこの機能は提供されていない。
Focus on the Userのページには「GoogleがWeb全体からの結果を表示したらソーシャル検索はどれほど良くなることか」とあり、Google自身のオーガニック検索結果のランキングを使ってそれを証明するツールを作ったと説明されている。
ブックマークレットを追加するには、ページにある「Try a More Relevant Google(もっと関連性の高いGoogle検索結果を試そう)」ボタンをクリックすると表示される「don't be evil(邪悪になるな。Googleが掲げるモットー)」ボタンをドラッグしてWebブラウザのブックマークバーに追加するだけだ。米MicrosoftのInternet Explorerでは使えないようだが、Google Chrome、Firefox、Safariで利用できる。
例えば「movies(映画)」と検索すると、People and Pagesの結果(下の図左)が右のように変わる。Google+だけでなく、俳優の公式サイトやFacebookページ、Twitterアカウントなどが表示されるようになるのが分かる。
別の例として、「cooking(料理)」の検索結果を挙げている。この検索結果のPeople and Pagesには、人気シェフのジェイミー・オリバー氏のGoogle+アカウントが表示されるという。オリバー氏は毎日Twitterでツイートしているが、Google+は2カ月前から更新していない。ユーザー第一に考えれば、このPeople and Pagesはあまり役に立たないと言えるだろう。
Search plus Your Worldをめぐっては、発表直後にTwitterが「Googleの変更の結果、情報を探すことは難しくなるだろうと懸念している」という声明を発表したほか、プライバシー擁護団体の電子プライバシー情報センター(EPIC)がプライバシー上および競争上の問題があるとして、米連邦取引委員会(FTC)に調査を要請している。
変更履歴:本文中、「MySpace」とすべきところを「YouTube」としていました。お詫びして訂正いたします。[2012/1/23 13:10]
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