米Googleは6月6日(現地時間)、一部メディア向けに開催したカンファレンスで次世代Google MapsおよびGoogle Earthの新機能を披露した。
このカンファレンスは、米Appleの年次開発者会議「WWDC 2012」の直前に急きょ開催された。Appleは次期iOSでGoogle Mapsに換えて独自の地図技術を採用するとうわさされており、WWDCでそれを発表するとみられている。
Googleはこのカンファレンスで、3D機能、モバイルでのオフライン機能、ストリートビューでの新たな取り組み、Map Makerの提供地域拡大について説明した。
2012年中に、モバイル版Google Earthで人口3億人以上の世界の都市の“完ぺきな”3Dの「Tour Guide」を提供する。Google Earthでは2006年から一部の建築物を3Dで表示できているが、自社の飛行機で空撮した動画と新たなレンダリング技術を開発することで、建築物だけでなく、地形まで含めた3Dを表示できるようにしたという。
向こう数週間のうちに、100カ国以上でAndroid版Google Mapsのオフライン機能を利用できるようになる。オフライン機能とは、ネットワークに接続できなくても地図を参照できるように、目的地の地図データをあらかじめダウンロードしておける機能だ。今回の強化で、1つの都市あるいは地域の地図データのサイズを50Mバイト以内に抑え、ストリートビューも利用できるようにしたという。
ストリートビュー用の画像は、ストリートビューカーや自転車で撮影しているが、自転車も入り込めないような道を撮影するために、人が装着できる撮影キット「Street View Trekker」を開発した。背負えるようになっており、既にグランドキャニオンの撮影をしたという。
Googleによると、ストリートビューカーでは累計で500万マイル(約805キロ)を走破し、20ペタバイトのデータを収集したという。
Map Makerは、ユーザーがGoogle Mapsに情報を追加できるサービス。新たに南アフリカ、エジプト、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、ニュージーランド、ノルウェー、スイスで利用できるようになる。
約1時間20分のこのカンファレンスは、同社の公式YouTubeチャンネルで視聴できる。
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