ヤマダ電機は7月13日、ベスト電器を子会社化することで合意したと発表した。ベスト電器が実施する第三者割当増資を引き受け、既存保有分と合わせ過半数の株式を取得する。両社の売上高は合算で2兆円を超え、業界2位のビックカメラ・コジマを引き離す最大手グループになる。
ヤマダ電機はベスト電器が実施する総額121億円の第三者割当増資を、公正取引委員会から独占禁止法上の問題がないことを確認するのを条件に全額引き受ける。ヤマダ電機の出資比率は既存の議決権7.5%と合わせ、増資後の議決権は51.16%となり、ベスト電器を子会社化する。
今後、両社共同で商品調達や商品開発に取り組む。ベスト電器は増資で調達した資金を国内店舗のスクラップ&ビルドによる強化などに活用する。
家電量販はエコポイント終了や地上デジタル放送移行特需の反動などで環境が悪化。最大手のヤマダ電機は、九州をベースに地域密着型の店舗を展開してきた実績があるベスト電器と組むことでグループ力の強化を図る。
業界8位のベスト電器は2006年にさくらやを子会社化し、07年にはビックカメラと資本・業務提携。その後さくらやを清算するなどしたが、業績が低迷している。収益力・信用力の回復に向け、業界最大手のヤマダ電機との提携が最適と判断したとしている。これまで筆頭株主だったビックカメラに対しては提携解消を申し入れており、今後協議する。
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