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ニコニコが町おこし!? 夏祭りをめぐる「ニコニコ町会議」

» 2012年07月18日 18時00分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 川上会長(左)と夏野取締役

 ドワンゴは7月18日、「ニコニコ超会議」で人気だったコンテンツの一部を地方の夏祭りに持ち込み、祭りを盛り上げる「ニコニコ町会議 全国ツアー2012」を開催すると発表した。鳥取県や佐賀県など5町の夏祭りに参加。ユーザーと一緒に祭りを盛り上げつつ、地方在住の高年齢層など、これまでニコニコと縁がなかった層にアプローチし、ニコニコの一般化につなげていく。

 ニコニコの「移動式文化祭」という位置付けで、「ニコニコ超会議」の「超」と「町」をかけた。来てほしい祭りを事前にユーザーからメールで募り、4400通の応募から絞った。鳥取県八頭町の「きらめき祭」(7月29日)、佐賀県唐津市呼子町の「水光呼子港まつり」(8月5日)、北海道万部町の「飯生神社例大祭」(8月11日)、福島県三春町の「三春盆踊り」(8月16日)、東京都八丈島(八丈町)で開かれる中学生野球大会「離島甲子園」(8月30日)に、ニコニコが乗り込む。


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 各会場で、ニコニコグッズやオリジナルフードの販売、オリジナル動画の上映会、ステージ上でユーザーが歌う「ニコニコのど自慢」、人気の「P」や生主によるステージ、ユーザーがお参りする様子を生放送する「ニコニコ神社」のほこらをワゴンに乗せた「ニコニコカー神社」などを実施。新サービスの発表も行う。

 ニコニコユーザーと地域の人の交流の場にする狙いで、町長が町をPRしたり、地元食材を紹介するニコ生番組を企画しているほか、ニコニコの“絵師”による似顔絵大会や、ユーザーが出展するフリーマーケットも企画。入場無料で赤字前提だが、規模が小さいため、4億7000万円の大赤字だった「超会議」と比べると出費は微々たるものという。

 日本の伝統芸能など「一般の世の中では陽が当たっていなかったものに光を当てていけたら」と川上量生会長。「街のお祭りは行けば楽しいが、触れる機会がない。ネットを通じて、現場で感動をお伝えしたい。お客さんがこれまでの祭りの倍入った、という結果を期待している」と夏野剛取締役は意気込む。

 地方・高年齢層へのニコニコの認知を上げる狙いがある。「ネットビジネスを一般化する際の課題は、地方と上の年代。今回のテーマは、それを同時に解決すること」(夏野取締役)。最初の会場である鳥取県は、ニコニコのユーザー数が8万人と、「香港より少ない」(夏野取締役)状況。町会議を地方のニコニコユーザー掘り起こしにつなげる狙いだ。

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