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企業向けモバイルアプリ開発、トップはiOS Windows 8タブレットにも強い関心――米調査

» 2012年07月25日 15時10分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 企業向けモバイルアプリの開発者がプラットフォームとして選ぶのは、最も多いのが米AppleのiOS、次が米GoogleのAndroidだったが、タブレット向けとしての米MicrosoftのWindows 8への関心も高まっている――。ソフトメーカーの米Appceleratorと米調査会社IDCは7月24日(現地時間)、モバイルアプリ開発者を対象とした第2四半期の調査結果を報告した。

 この報告は、世界の3632人のモバイルアプリ開発者を対象に、5月11〜18日にWebで実施された調査結果をまとめたもの。今回の調査では主に企業向けアプリ開発について調べた。

 長期的にみて、どのモバイルOSが企業向けアプリ開発プラットフォームとして優位に立つと思うかという質問に対しては、回答者の半数以上である53%がiOSと答えた(2011年第3四半期は44%だった)。次に多かったのは37%のAndroidだが、iOSに16ポイントも差を付けられた。2011年第3四半期の時点では、44%でiOSと並んでいた。

 企業によるiPad採用の拡大、度重なるAndroidのマルウェアに関する報告、企業がAndroid OSのフラグメンテーション(断片化)の対処に苦労していることなどが、この2つのプラットフォームの差の原因であるとAppceleratorとIDCはみている。

 mobile 1 長期的にみて企業向けアプリとして最適なのはどのOSか(資料:Appcelerator/IDC)

 ただし、Googleが米Motorola Mobilityの買収で獲得したIT管理・サポート資産を今後どう生かしていくかや、Windows 8ベースのタブレットが2012年下期〜2013年上期に市場に投入されることによって、企業向けアプリ開発プラットフォームの様相は激変する可能性があるとAppceleratorとIDCは指摘する。

 アプリ開発プラットフォームとして関心のあるOSの推移を2010年1月〜2012年7月でみると、2011年6月からはiOS(iPhoneおよびiPad)は安定しており、Android(スマートフォン)は下降、Lumia 900への期待で2012年1月まで高まっていたWindows Phoneは発売後の伸び悩みを受けて急下降している。2012年7月時点でのWindows 8タブレットへの関心は、Windows Phoneより高い。

 mobile 2 開発プラットフォームとして最も関心があるのはどのOSか(資料:Appcelerator/IDC)

 同報告書(PDF)は、Appceleratorのページから申し込むことでダウンロードできる。

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