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Twitter関連サービスの終了相次ぐ API利用制限など「Twitterの変化」影響

» 2012年09月03日 20時42分 公開
[ITmedia]

 Twitterが8月に発表したAPI利用ガイドラインの厳格化に関連し、国内でも関連サービスの終了が相次いでいる。Java製クライアント「P3:PeraPeraPrv」は厳格化を理由に開発終了を宣言し、国産Twitterクライアントの草分け「Twit」の終了も、Twitterの変化を理由の1つに挙げる。ガイドライン変更は外部開発者にとって厳しい内容で、今後もサービスの中止を判断する開発者や企業が出てくる可能性がある。

画像 Twit

 Twitは2007年4月に公開され、Windows用の国産Twitterクライアントの草分けとして人気を集めた。開発者のcheebowさんは、同ソフトの開発を終了することを9月3日に宣言。開発にさける時間が少ないことや、さまざまなTwitterクライアントが公開されていることなどを理由に挙げた上で、「Twitterも変わりました」としてTwitterのサードパーティへのAPI利用制限に触れている

 「P3:PeraPeraPrv」は、Twitなどを参考にlynmockさんが作ったクライアントで、07年11月に公開。Javaで開発され、Mac、Linux、Windowsに対応している。lynmockさんは8月28日、開発停止を宣言するブログ記事を公開した。「愛するサービスを支えたい」と5年間開発を続けていたが、「Twitterは立派になり、サード…いえ、サポーターを自ら殺すほどになりました。流石に私もそういった態度に愛という感情で応えることはできません」などと中止の理由を説明している。また、TwitterのAPIガイドライン変更について、「好みのクライアントアプリを選ぶ自由と権利をユーザーから奪った」と批判している。

画像 「心の底から」サービス終了を告知するブログ記事より

 Twitterに投稿できるWebアプリ「心の底から」の開発者・増永玲さんも9月3日、同サービスを終了した。Twitterの公式Webアプリで表示される投稿クライアント名「●●から」を、「心の底から」にし、まるで心の底からツイートしているように見せることができるサービスだったが、先月28日ごろから公式Webアプリでクライアント名が表示されなくなり、サービスが「ほとんど意味をなさなくなってしまったから」終了を決めたと、ブログで説明している。「特定のプラットフォームに依存している限りそこの仕様変更には抗うことができない。こればっかりは仕方のないことだと思います」とコメントしている。

 今回のガイドライン変更は国内外の開発者やユーザーに衝撃を与えた。米国でソーシャル検索エンジンを運営するBottlenoseのCEOは、Twitterのエコシステムをオープンに維持するよう求める嘆願書を公開し、署名を募っている。「P3:PeraPeraPrv」開発者のlynmockさんもブログで、この署名に参加するよう呼びかけている

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