セキュリティ企業の米McAfeeは9月4日、2012年第2四半期のセキュリティ動向報告書を発表した。この期間に検出されたマルウェアの件数は、過去4年間で最大の増加を記録したと伝えている。
それによると、McAfeeが第2四半期に検出したマルウェアのサンプル数は、前期に比べて150万件増えた。1日当たり10万件近いペースでマルウェアが発見されているという。
これまでPCを主な標的としていたマルウェアが、他のデバイスを狙う傾向も鮮明になった。その一例として、Macを狙ったマルウェア「Flashback」や、金銭を脅し取ろうとする「ランサムウェア」のモバイル版の出現、携帯端末を狙った「ドライブバイダウンロード」の手口などを挙げている。
特にGoogleのAndroid OSを狙うマルウェアは第1四半期に急増し、第2四半期に入っても勢いが衰える気配はないとした。第2四半期に検出された新手のモバイルマルウェアは、ほぼ全てがAndroidを標的としており、SMSの送信、モバイルボットネット、スパイウェア、トロイの木馬などの機能を実装しているという。
コンピュータやデータを人質に取るランサムウェアは前期比で増加を続け、大企業でもデータが暗号化されて金銭を要求される被害が発生しかねない状況だという。マルウェアに感染したコンピュータで構成するボットネットも猛威を振るい、モバイルボットネットの制御にTwitterを利用するなど新しい手口も見つかった。
このほかUSBメモリなどから感染するマルウェアや、パスワードを盗み出すマルウェアなども増加。攻撃の手口も巧妙化が進み、盗んだり偽造したりした証明書を使って検出を免れようとするマルウェアは、1月に比べて倍増したと伝えている。
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