米Twitterは9月5日(現地時間)、予告していた「Twitter API」のバージョン1.1へのアップデートと、開発者向けガイドライン「Developer Rules of the Road」およびアプリでのTwitterデータの表示について定めた「Developer Display Requirements」の改定を実施した。主な変更点は予告時点と大きく変わらないが、詳細がすべて明らかになった。
開発者は、半年以内、つまり2013年3月5日までに、APIのこの改定に対応する必要がある。
Twitterは、8月にAPIのアップデートを予告した際、クライアントアプリのユーザートークンの上限を10万に制限したことに多数のフィードバックがあったとし、「10万トークンの制限は、Twitterのコア体験を複製しているわずかなクライアントアプリにしか影響を与えない」と説明した。現時点で10万以上のユーザートークンを使っているクライアントアプリ(Tweetbotなど)は現在のトークン数の倍までは拡大できる。なお、クライアント以外のアプリにもユーザートークン数の制限があり、100万トークン以上必要な場合は“要相談”となっている。
また、Search APIとAPIのバージョン1.0ベースで構築したウィジェットは、バージョン1.0が無効になる2013年3月5日以降サポートされなくなる。Twitterはこれらのウィジェットの代わりに「Embedded Timelines」を使うよう推奨している。これを使うことにより、Twitterが規定した表示方法のタイムラインを簡単にWebサイトに埋め込めるとしている。Twitterは、いつでもどこでも同じ状態のツイートを表示することでユーザー体験を改善しようとしており、Embedded Timelinesでは表示する要素についてはほとんどカスタマイズできない。
個々のツイートの表示についても細かく規定されている。決められた要素(アバターやリツイートボタンなど)やリンクは必ず入れなければならず、「Send to Instagram」や「Tweet of the Day」のような余分な要素を追加することは禁じられている。
また、Developer Rules of the Roadの「IV 商用利用」に、TwitterにはAPI経由で広告を配信する権利があり、広告収入の一部を徴収するという条項がある。Twitterの広告はこれまで公式クライアントでしか表示されなかったが、今後サードパーティー製アプリでも表示されるようになる可能性がある。
Twitterは、今回のAPIおよびガイドライン変更の目的はユーザー体験の統一・向上であるとうたっているが、トークン数や表現についての制限がエコシステムに波紋を広げており、日本国内でも関連サービスの終了が相次いでいる。
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