スクウェア・エニックスとグリーは10月23日、人気RPG「FINAL FANTASY」(FF)と、アクションRPG「すばらしきこのせかい」のソーシャルゲーム版を、スマートフォン向けGREEで今冬に配信すると発表した。スク・エニのゲーム制作力と、グリーのソーシャルゲームのノウハウを組み合わせ、「これまでにないゲームにしたい」としている。
FFのソーシャルゲームは昨年末から、GREEのライバルMobageで「FINAL FANTASY BRIGADE」を展開中。シリーズでおなじみの「飛空挺」を駆って仲間たちと冒険を楽しむ内容で、フィーチャーフォンとスマートフォンに対応している。GREEで提供する新作は、Mobageとは異なるコンセプト・内容で、スマートフォンに特化している。
タイトルは、「FINAL FANTASY×GREE」(仮称)。歴代FF作品のキャラクターのカードを組み合わせてバトルや冒険を行うゲームで、歴代作品の召喚獣やモンスター、武器や防具などを採用。歴代作品の名シーンをベースにしたイベントもあり、FFファンから初心者まで楽しめるという。
すばらしきこのせかいのソーシャルゲーム版「すばらしきこのせかい LIVE Remix」は、シリーズ初のソーシャルゲームで、タッチパネルによる直感的なアクションバトルや、オリジナル版で評価の高かった音楽を楽しめるという。
2作のほか、「聖剣伝説 サークル オブ マナ」と、「チョコボのチョコッと農園」の配信も予定している。
23日、両社の社長がそろって都内のホテルで会見した。グリーの田中良和社長は、「子どものころからスクウェア・エニックスのゲームで育ってきた世代で、個人的にもうれしい。世界規模のプラットフォームのノウハウを、スクウェア・エニックスの強力なコンテンツ制作力とかけあわせ、新しいサービスを作る」と意気込みを述べた。
スクウェア・エニックスの和田洋一社長は、パッケージゲームと、携帯電話向けソーシャルゲームは、プレイヤーの「リズムやツボのとらえかたが違う」と話す。
「パッケージゲームは何千円で買ってもらい、ゆっくり遊んでもらう作りで、チュートリアルも時間がかかるが、ケータイゲームはさっと入ってきたお客さんがぱっと操作が分かるようになっている」と指摘。グリーはケータイユーザーの“リズムやツボ”をつかんでプラットフォーム展開していると評価し、「われわれも大いに学んでいきたい」と話す。
ソーシャルゲームのユーザー層が広がってきたことにも触れ、「ソーシャルゲームが広がるほど客の目が肥えるという背景もあり、グリーさんもわれわれに声をかけてくれているのだろう。双方の知見を交換しながらすばらしいコラボができれば」(和田社長)と述べた。
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