米Facebookは12月20日(現地時間)、メッセージを受信する際のフィルタ設定の変更と、一部ユーザーでの有料メッセージ機能のテストを発表した。フィルタ設定の変更は同日から開始するが、全ユーザーに行き渡るには数日を要する見込み。
Facebookは現在、ユーザーをスパムなどで煩わせないように、受信したメッセージを「受信箱」と「その他」に自動的にフィルタリングしている。このフィルタリングには、ユーザーの友達関係やスパム判断アルゴリズムを採用しているが、ユーザーにとって重要なメッセージが「その他」フォルダに埋もれてしまうというトラブルが多い。例えば、Facebook上では友達になっていない知人からのメッセージは「その他」に入る可能性が高い。
そこで、現行の「自分にFacebookメッセージを送信できるユーザー」設定項目を削除し、代わりに新たなフィルタ設定機能を追加する。
現在は、「プライバシー設定」→「つながりの設定」にある上記項目で「すべてのユーザー」に設定していても、「その他」にメッセージが埋もれることがあった。
新しいフィルタ設定では、ほとんどすべてのメッセージが「受信箱」に入る「基本フィルタ」と、友達からのメッセージ以外が「その他」フォルダに入る「厳密なフィルタ」のいずれかを選ぶ。この設定は、「メッセージ」→「その他」→「設定を編集」で開く。
現在のつながりの設定で「すべてのユーザー」か「友達の友達」を選択しているユーザーは、自動的に基本フィルタに、「友達」を選択しているユーザーは厳密なフィルタに移行する。
基本フィルタでは、これまで「その他」フォルダに入っていた以下のようなメッセージが「受信箱」に入るようになる。
受信箱で受信したくない相手のメールは「その他へ移動」や「スパムとして報告」で移動することもできる。
友達ではない相手にどうしても確実にメッセージを届けたい場合に、有料でそれを可能にするサービスのテストを開始した。
Facebookはこの機能の目的を、スパム抑制としている。安くても対価が必要になれば、スパム業者の負担が大きくなるため、有効なスパム対策だという。
一方、例えば幼馴染をFacebookで発見して連絡を取りたい場合や、仕事で友達ではない相手に連絡を取りたい場合などであれば、対価を払えば確実に受信箱にメッセージを届けられる。
この機能は、個人ユーザーにのみ提供する計画(企業向けではない)。こうしたメッセージが受信箱に届くペースは1週間に1件に制限されるという。
Facebookはこの機能の価格を明らかにしていないが、米AllThingsDによると、1件当たり1ドルからになるという。
第一の目的がスパム抑制であっても、この機能が有効になればFacebookにとっての1つの収入源になるだろう。
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