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Google、Windows PhoneからのGoogle Mapsへのアクセスをブロック

» 2013年01月07日 09時44分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米MicrosoftのWindows Phoneユーザーの多数が1月4日ごろから、Internet Explorer(IE)でGoogle Maps(maps.google.com)にアクセスしようとするとGoogle検索のトップページ(Google.com)にリダイレクトされると報告している。MicrosoftがFTCとGoogleの和解に苦言を呈した公式ブログのコメントでも言及されている。

 Googleが同日米Gizmodoに送った声明文によると、Google MapsはWebKitブラウザに最適化されており、IEはWebKitブラウザではないためWindows PhoneからはGoogle Mapsにアクセスできないという。だが、これに対しMicrosoftはWindows Phone 8版のIEはWindows 8版と同じレンダリングエンジンを採用していると説明した(Windows 8のIE 10からはGoogle Mapsにアクセスできる)。

 The Next WebSearch Engine Landなど、複数のメディアがIE 10や非WebKitブラウザのFirefoxでGoogle Mapsにアクセスできると指摘すると、Googleは最良なユーザー体験を提供する目的で定期的にWebブラウザからのGoogle Mapsの使用体験をチェックしており、最新のチェックでWindows PhoneのIEが満足なユーザー体験を提供できないことが分かったので対応措置をとったと説明した。だが、モバイル版IEとGoogle Mapsの双方が改善されたため、現在リダイレクト措置を撤廃する作業中だという。

 GoogleはモバイルGoogleマップのページで、Windows Phoneでもバイナリをダウンロードして利用できると説明しているが、現在このダウンロードリンクをクリックすると404エラーになる。

 maps

 GoogleとMicrosoftは検索市場やモバイル市場で競合している。MicrosoftはGoogleが検索結果で自社サービスに有利になるバイアスをかけていると主張しているが、FTCはGoogleは独禁法には違反していないという結論を下した

 GoogleはGoogle MapsやYouTubeなどのWindows Phone向けのアプリをリリースしていない(Google検索アプリは提供している)。Microsoftはかねてより、MicrosoftがWindows PhoneでYouTubeを再生できるようにするアプリを提供するのをGoogleが妨げていると主張しており、1日2日の公式ブログでもこれを繰り返した。

 米調査会社comScoreの最新の米国におけるOS別スマートフォン市場調査によると、Google(Android)のシェアは53.7%でトップ。一方のMicrosoft(Windows MobileおよびWindows Phone)はわずか3%だ。

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