米Googleは1月10日(現地時間)、Webブラウザ安定版の最新バージョンとなる「Chrome 24」(バージョン24.0.1312.52)をWindows、Mac、Linux向けに公開した。インストール後、ブラウザの再起動が必要。なお、Android版Chromeはアップデートされていない。
一般ユーザーに直接関係する変更は、パフォーマンスの改善とセキュリティ関連の対処が中心となっている。
JavaScriptの実行速度が改善され、JavaScriptベンチマークスイート「Octane」では「Google Chrome 15」と比較して26.3%高速化したという(β版段階での結果)。
JacaScriptだけでなく、ブラウザの起動時間を短縮した他、クラウド印刷サービス「Google Cloud Print」のサーバ側の改善でプリンタ選択画面の表示が2倍速くなったという。
開発者向けでは、数式を表現するマークアップ言語MathMLをサポートし、datalistエレメントで日付と時刻をサポートした。
セキュリティ関連では、計24件の脆弱性に対処した。危険度はこのうち11件が、Googleの4段階評価で上から2番目に高い「High」にランク付けされている。中でもFacebookの研究者が発見した同一生成元ポリシー迂回の問題については、特に重要度が高いと認定して4000ドルの高額賞金を贈呈。また、SVGレイアウトとDOM処理における解放後使用問題の2件についても、情報提供者にそれぞれ1000ドルの賞金を贈呈した。
JavaScriptエンジン「V8」については、「v8-3.14.5.3」に更新して脆弱性を修正した。さらに、米Adobe SystemsがFlash Playerの更新版を公開したことを受け、Chromeに組み込まれたFlashも脆弱性を修正したバージョン(11.5.31.137)に更新した。
なお、Googleは先に発覚したトルコの認証局TURKTRUSTによる不正なデジタル証明書発行問題に関連して、1月中にChromeのアップデートを公開してさらなる対策を講じると説明していたが、10日のアップデートではこの件については触れていない。
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