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Google決算は増収増益 通年売上高は500億ドルを突破

» 2013年01月23日 07時39分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleが1月22日(現地時間)に発表した2012年第4四半期(10〜12月期)決算は、売上高は前年同期比36%増の144億1900万ドル、純利益が6.7%増の28億8600万ドル(1株当たり8.62ドル)だった。非GAAPベースの1株当たり純利益は10.65ドルで、アナリスト予測の10.56ドルを上回った。営業利益は3.2%減の33億9400万ドル(Motorolaの営業損失が3億5300万ドル)で、粗利益率は9ポイント減の24%だった。

 revenue Googleの四半期売上高推移(単位:百万ドル)

 トラフィック獲得経費(TAC)は26%増の30億8000万ドル。Google直営サイトを通じた収入は前年同期比18%増の86億4000万ドルで売上高の67%を占め、AdSenseプログラムを通じたパートナー経由の収入は19%増の34億3600ドルで全体の27%を占めた。クラウドサービスのGoogle AppsやモバイルOSのAndroidなどを含む、その他の事業による収入は102.2%増の8億2900万ドルで全体の6%を占めた。傘下のMotorolaの売上高はGoogleの売上高の11%の15億1400万ドルだった。同社のリストラ関連費用は1億7800万ドル。

 ペイドクリック(広告クリック)数は前年同期比で24%増、クリック単価(広告主がGoogleに支払う広告費)は前年同期比6%減だった。クリック単価はここ数期、単価が比較的低いモバイル広告の割合が高くなるにつれて低下しているが、前期比では2%増だった。

 同四半期末時点の正社員数は、Motorolaの1万6317人を合わせ、世界で5万3861人。前四半期末時点から315人増加した。

 通年では、売上高は501億7500万ドル、純利益は107億3700万ドル(1株当たり32.31ドル)だった。同社の通年の売上高が500億ドルを超えるのはこれが初めて。ラリー・ペイジCEOは発表文でこれについて「わずか15年でこれを達成できたのは悪くない。今日のマルチスクリーンの世界(ユーザーがPC、スマートフォン、タブレットを使う世界)では、ユーザーの利益にフォーカスするテクノロジー企業にとって無限の可能性が広がっている」と語った。

 YouTubeで配信された決算発表後の会見の冒頭でペイジCEOは(前回に続いてかすれた声で)、Knowledge Graphの提供地域拡大やiPhone向けGoogleマップのリリース、Chromebook、Motorolaの新端末などに触れ、「最大の課題は何にフォーカスするかだ。注力分野を広げ過ぎたくない。だが、私は楽天的に考えている」と語った。

 パトリック・ピシェットCFO(最高財務責任者)は、クリック単価の減少について、為替の影響を除けば減少率は4%であり、前四半期より改善したと説明した。

変更履歴:当初「Motorolaの営業損益が3億5300億ドル」としていたところを「Motorolaの営業損失が3億5300万ドル」と修正しました。[2013/1/27 8:30]



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