Mozilla Foundationは2月19日(現地時間)、Webブラウザ安定版のアップデートとなる「Firefox 19」をWindows、Mac、Linux、Android向けに公開した。
デスクトップ版での一般ユーザー向けの大きな変更は、PDFビューアが追加になったことだ。これで、プラグインを追加する必要がなくなる(米GoogleのChromeには2010年8月リリースのバージョン8からPDFビューアがある)。
FirefoxでPDFファイルへのリンクをクリックすると、新しいタブで「PDF.js Viewer」が起動し、ファイルが開く。ファイルによっては「このPDFファイル文書はサポートされていないため正しく表示できない可能性があります。」というアラートと、「ほかのビューアで開く」ボタンが表示され、Adobe Readerなどを選ぶことができる。
PDFビューアは初期設定で有効になっているが、「オプション」→「プログラム」で設定を変更できる。
この他、起動速度の改善、WebGL採用ページの描画改善、コマンドオプションでプライベートブラウジングモードを起動してもプライベートブラウジングモードではないと表示される問題の解決などが行われた。
開発者向けの変更についてはリリースノートを参照されたい。
Mozillaのセキュリティ情報によると、Firefox 19では計8項目の脆弱性に対処した。このうち4項目が重要度「最高」に区分けされている。解放後使用、境界外読み取り、バッファオーバーフローなどの深刻な脆弱性が多数あり、悪用された場合、任意のコードを実行される恐れがあった。
また、「悪質なプロキシを通じたHTTPS接続上でのフィッシング」「WebコンテンツによるCOWとSOWの回避」(いずれも重要度「高」)などの問題も修正されている。
法人向け延長サポート版のアップデートとなる「Firefox ESR 17.0.3」も同時に公開され、同じ脆弱性を修正した。
Android版もデスクトップ版と同時にバージョン19になった。Android 2.2(コードネーム:Froyo)以降に対応する。CPUの動作要件が600MHzに引き下げられ、ARMv6搭載のLG Optimus OneやHTC Wildfire Sなどでも利用できるようになった。
テーマをサポートし、Mozillaのアドオンページに用意された30万点以上のテーマでFirefoxを飾れるようになった。
また、WebGL採用ページの描画改善、バックスペースを押した際に画面の文字が消える問題の修正などが行われた。
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