Mozillaはユーザーのプライバシー保護の一環として、Webブラウザ「Firefox」の今後のバージョンに、サードパーティーのcookieをデフォルトで遮断する新ポリシーを採用する。Firefoxの開発に携わる米スタンフォード大学のジョナサン・メイヤー氏が2月22日のブログで明らかにした。
cookieは広告業者などがユーザーの行動を追跡するために使っているプログラム。Firefox 22から導入される新ポリシーでは、ユーザーが実際に閲覧している「ファーストパーティー」のWebサイトのcookieは引き続き許可する一方で、ユーザーが閲覧したことのない「サードパーティー」のcookieは遮断する。
メイヤー氏によれば、競合するWebブラウザではGoogleのChromeがcookieを全て許可、MicrosoftのInternet Explorer(IE)も実質的にはサードパーティーのcookieをほぼ全て許可している。一方、AppleのSafariはサードパーティーのコンテンツについて、そのコンテンツのcookieが既に存在する場合に限ってcookieを許可しており、Firefoxの新しいポリシーは、このSafariのポリシーに近いものになるという。
cookieに関するポリシーの変更は、Webサイトに対して「限定的な」影響を与えるとメイヤー氏は予想。少数のWebサイトで、Firefoxに対応するためわずかなコードの変更が必要になるかもしれないとしている。
新ポリシーは現在、Firefoxのテスト用の「Nightly」版に実装されており、今後α版やβ版を経て、Firefox 22に導入される予定。
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