漫画家の佐藤秀峰さんは、昨年9月に「ブラックジャックによろしく」を2次利用フリー化してから半年間で、自身の作品の電子書籍売り上げからのロイヤリティ収入が約3700万円に上ったとブログで明らかにした。
無料公開された同作品を読んだ人が「新ブラックジャックによろしく」など佐藤さんのほかの作品に興味を持った結果、電子書籍の売り上げが飛躍的に伸びたという。2次利用に関連してイラストの依頼などもあり、これをプラスすると月額平均650万円前後の利益が発生。「漫画単行本の印税に置き換えると80万部のヒットを飛ばしたのと同程度の金額」という。
ソフトバンクモバイルの広告「ホワイトジャックによろしく」にパロディ漫画が使われるなど、2次利用も活発に行われており、これまで200件以上の利用があったという。広告に利用するために「ブラよろ」新作を描き下ろしてほしいという依頼も増えるなど、2次利用フリーをきっかけに読者もビジネスも拡大している。
2次利用フリー化は、「著作権にとらわれずに著作で利益を得るための実験」としてスタート。「もし実験が成功すれば、後に続く人も出るかもしれない」と、売り上げなどの数字をできるだけ公開するようにしているという。
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