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「まだまだミクシィは終わらない、第2の黄金期を作る」──新社長が抱負、mixiはスマホアプリにシフト(2/2 ページ)

» 2013年05月15日 19時48分 公開
[山崎春奈,ITmedia]
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「変革」へmixi収益拡大やVCも

 朝倉氏は、“新生ミクシィ”が全社を挙げて取り組む「変革」として「mixi内外での収益拡大」を挙げる。広告収入が振るわなくなる中、mixi内ではネイティブアプリへのシフトによるサービス向上と課金機会の拡大で深耕し、さらに日本最大級のコミュニティーサービスを9年にわたって運営してきた技術力やノウハウが生きる外部向け事業も展開していく。

 「外」向け事業は順次設立する戦略子会社が担う。第1弾として7月に設立する「ミクシィマーケティング」は、過去展開したユーザー参加型プロモーション事例などをもとにマーケティングソリューションを開発。スマホ向けDSP事業「Vantage」やネットポイントサービス「モラッポ」も担当する。

 自社にない技術やサービスを取り込み「今までの延長線上ではない非連続的な成長を促す」(朝倉新社長)ため、外部事業への投資も積極化。7月1日付けで投資子会社「アイ・マーキュリーキャピタル」を設立し、50億円規模のベンチャーキャピタルに乗り出す。企業売買による利益創出ではなく、目標はあくまでも事業拡大。「今あるキャッシュを生かし、自社の成長につなげるための投資をオフライン事業も含め積極的に実施していきたい」(朝倉新社長)という。

「ギラついたミクシィを取り戻す」

 「長期的に見ると最も重要で本質的」としたのは、人材の育成と輩出。開発体制を変更し、少人数のチームに裁量と収益責任を持たせるユニット制を敷いたことで、年齢や実績に関わらず優秀な人材に“真剣勝負の場”を提供することができたと言う。

 「自身の大学の先輩でもある笠原さんが、学生の頃に立ち上げたベンチャー企業をここまで大きくしたことを僕自身心から尊敬している。アントレプレナーシップマインドを継承し、スピード感と緊張感がある環境で、創業当時のようなギラついたミクシィを取り戻したい。競馬で例えるなら、G1レベルの人材をそろえてダービーに勝ちに行くつもり」(朝倉新社長)

photo 新経営陣の5人(左から笠原氏、川崎氏、朝倉氏、荻野康弘CFO、松岡剛志CTO)
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