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大型フレアが2日で4回 太陽活動が活発化、通信・GPSなどへの影響に注意

» 2013年05月16日 14時34分 公開
[ITmedia]

 独立行政法人・情報通信研究機構は5月16日、太陽活動が非常に活発な状態にあり、通信やGPSへの影響が出る可能性があるとして今後2週間の太陽活動に注意が必要だと発表した。

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 NICTによると、13〜15日の2日間で「Xクラス」と呼ぶ大型の太陽フレア(黒点群で起きる爆発現象)が発生。Xクラスのフレアは最大X線強度が通常の100倍に上る大型のもので、昨年1年間で起きたのは7回だった。

 大型フレアに伴い、北海道・稚内、東京、沖縄上空の電離圏で、短波通信の障害となるデリンジャー現象の発生を観測した。

 大型フレアを起こした非常に活発な黒点群は現在太陽面の東端にあり、今後1週間で地球の正面方向を向き、さらに1週間で太陽面の西端に移動すると予想される。13〜15日のフレアで放出された高温ガスは地球方向から外れているため、今後の影響はないと考えられるが、黒点の移動で地球に対面した形でフレアが発生すると、高温ガスが地球に向けて放出され、影響が大きくなるという。

 今後2週間以内に同規模のフレアが発生した場合、通信衛星・放送衛星の障害や、GPSの誤差の増大、短波通信の障害や地磁気変動に伴う送電線への影響などが生じる恐れがあるとして、注意を呼び掛けている。

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