KDDIは7月17日、映画館で音楽ライブの生中継を楽しめるサービス「Live' Spot」をイオンエンターテイメントと連携して開始すると発表した。ライブ後にアーティストとファン、ファン同士が交流できる仕組みも実装し、「音楽体験としてより包括的に満足できるもの」を目指す。
「Live' Spot」は人気アーティストの音楽ライブを全国の映画館に生中継し、臨場感ある大画面、高音質で楽しめるサービス。5.1chサラウンドに対応し、従来の一般的なパブリックビューイングが使用していた2.1ch(ステレオ)と比較して、重低音やサラウンドの迫力がアップ。映画館の音響設備をフルに活用できるという。ライブへの参加が難しい地方在住のファンや、子ども連れなどの利用も視野に入れる。
「リアルなライブの感動を、会場はもちろん、同じ映画館に集まったファンや全国の映画館で同じように楽しんでいるファンと共有してもらいたい」(KDDI 片岡浩一サービス企画本部長)と、ライブ終了後にSNS形式でファン同士で交流できる仕組みを実装する予定だ。
第1弾として、8月15日に行われるJUJUの「JUJU JAZZ TOUR 2013 〜DELICIOUS 2nd Dish〜」の最終公演を全国約60劇場でライブビューイングする。チケットは3500円とライブチケットと比較すると半額以下だ。
「サービス自体に需要があるか社内でも議論になり、多様なジャンルのライブを対象にトライアルを実施した。予想以上の高評価をいただけたので自信を持ってスタートできる。快適な映画館で、スナックやドリンクを片手に、ゆったりと音楽の世界に浸ってもらえれば」(片岡さん)
アーティストやリスナーが多様化するなか、年間の総ライブ本数自体も増加傾向。ライブ自体へのニーズを踏まえ、「まずはODS(Other Digital Stuff:映画館での映画以外のコンテンツの総称)市場を広げていきたい」(片岡さん)。今までもアーティストが個別にパブリックビューイングを実施していたケースはあったが、本サービスではKDDIの技術力やユーザーへのリーチ力を生かし、スマートフォンを中心に多くの人に情報を提供できることが特徴。同時に、ライブ後のアーティストとファン、ファン同士のオンラインでのコミュニケーションを充実させることで音楽体験としてより包括的に満足できるものを目指す。
KDDIがコンテンツの配給とプロモーション、イオンエンターテイメントは上映やプレイガイドでの販売に関する各種調整を行う。イオンエンターテイメントの大山義人営業本部長は「映画館という設備のそろった空間を活用し、映画にとどまらずあらゆるエンターテインメントを提供できる。音楽に限らず、舞台やスポーツなどさらに拡大させ、みなさんのニーズを拾いあげたい」と話した。
発表会には品川庄司の品川祐さん、しずるの池田一真さんと村上純さん、水沢アリーさんの4人が登場し、報道陣とともに2.1chと5.1chを比較する「Live' Spot」映像を体験。映像を見た品川さんは「全然音が違いますね、クラブと田舎のスナックくらいの差があります」と絶賛。水沢さんは「重低音が足元から来る感じで臨場感たっぷり。映画館でライブを見るデートもよさそう」と笑顔を見せた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR