Google日本法人は7月31日、Android向けアプリプラットフォーム「Google Play」の状況とアプリ開発者支援についてメディア向けに説明した。Googleの決済インフラに影響を及ぼすほどの人気となった「パズル&ドラゴンズ」の韓国、米国版の売り上げ推移も公表した。
Google Playは、Android端末向けのアプリやデジタルコンテンツを配信するグローバルプラットフォーム。Android端末の累計アクティベーション数は全世界で9億台を突破しており、190カ国を超える世界中のユーザーに配信できる。有償無償含めたコンテンツ数は100万を超え、累計ダウンロード数は500億回以上という。
開発者の負荷を減らしつつ、より高品質なアプリを提供してもらうため、Androidアプリ向け統合開発環境(IDE)「Android Studio」やリアルタイムにマルチプレーヤー対戦を行うゲームを開発できる「Google Play Game Services」などのツールを提供するほか、デザインガイドラインやAPIの公開も積極的に行い、「最初の1行目のコードを書き始める前から細かくサポートしている」(エンジニアリングディレクター クリス・ヤーガさん)。
収益化の部分も順調に成長。ユーザー1人当たりの課金額は昨年比2.5倍以上となっており、開発者へのリターンは今年の現時点で既に昨年の支払総額を超えているという。廉価なスマートフォンの登場で新興国でもAndroid端末の販売数が増え、売り上げの67%が米国外だ。
「日本はトップ5に入る売り上げを誇る重要な市場」(ヤーガさん)とし、特に重視しているのはキャリア決済とのスムーズな連携。ユーザーの利用している携帯電話の料金と合わせて、アプリやコンテンツへの課金分を支払う仕組みだ。モバイルゲームの人気の高い日本と韓国ではアプリ内でのアイテム課金が活発で、キャリア決済に対応してから売り上げは14倍にまで急伸したという。
人気ゲーム「パズル&ドラゴンズ」のプロデューサーであるガンホー・オンライン・エンターテイメントの山本大介さんによると、パズドラのAndroidアプリの公開はiOSアプリより遅かったものの、既にユーザー数、売り上げともにほぼ同規模になっているという。昨年末に配信を開始した韓国や米国でも売り上げを伸ばしていることを示し、「米国では、ほぼノンプロモーションでこの結果。今年後半にかけてさらに攻めていきたい」と積極的に海外展開に取り組む姿勢を見せた。
「OSやアプリプラットフォームの多様化が進んでいるが、Google Playの強みは世界中のユーザーへリーチする力と収益力。リソースを投じる価値を感じてもらえるリターンを得られるよう、結果で示していく。成功をあらゆる観点から支える仕組みを作る努力は惜しまないつもり」(ヤーガさん)
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