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「カメラからスマホを再定義する」――“ソニーの全てを注ぎ込んだ”「Xperia Z1」国内初公開

» 2013年09月13日 19時49分 公開
[山崎春奈,ITmedia]

 ソニーモバイルコミュニケーションズは9月13日、スマートフォンのフラッグシップモデル「Xperia Z1」を国内初公開した。カメラやディスプレイを中心にモバイル向けにチューニングした独自技術を多数搭載し、「ソニーの全てを注ぎ込んだ」と自信を見せる。日本での発売時期や販売キャリアは未定。

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 「カメラからスマホを再定義する」(ソニーモバイルコミュニケーションズ 鈴木国正社長)という言葉通り、一番のこだわりはカメラ。1/2.3インチ有効2070万画素のCMOSセンサー「Exmor RS for mobile」と35ミリ換算で27ミリ相当・F2.0の「Gレンズ」、画像処理エンジンBIONZ for mobileを搭載し、「コンパクトカメラとほぼ同等のクオリティ」を実現した。

 写真や映像を映すディスプレイも「世界で一番美しく見える5インチ」と胸を張る。フルHD(1080×1920ピクセル)対応5インチ液晶ディスプレイは、「トリルミナスディスプレイ for mobile」を採用。圧縮や伝達で失われた情報を分析し、低解像度の映像をより美しく補完する独自の超解像技術「X-Reality for mobile」を搭載し、動画サイトなどの映像視聴もより楽しめるという。

 撮影だけでなく、カメラの新しい活用スタイルも提案。Facebookでリアルタイムに動画を共有してコミュニケーションできる「Social live」、シャッターを押した瞬間からその前後1秒で計61枚の写真を高速連写する「タイムシフト連写」、ランドマークやワインのラベル、書籍を撮影し関連情報を検索する「info-eye」、被写体にリアルタイムに3Dイラストのエフェクトがかかる「ARエフェクト」──の4アプリを盛り込んだ。アプリはカメラの起動画面からも選択できる。

photo 撮影画面からシームレスにアプリメニューを起動できる
photo タイムシフト連写。ずらりと並んだ61枚の連写から選んで保存

photo ARエフェクト。顔や物体を認識し、3Dイラストを合成
photo info-eye。ワインのラベルを撮影するとデータが表示される

photo アルミフレームは角をとり、シャープな印象を残しつつ手になじむやわらかさも

 「Xperia Z」を受け継ぎ「オムニバランスデザイン」を採用。1枚のアルミ板から削り出した継ぎ目のないメタルフレームを使用するなど、金属の質感にこだわった。シニアデザイナーの日比啓太さんは「重厚でなめらかな金属の質感で、道具としての信頼感や価値を示し、これまでのソニーの技術を融合した製品であることを表現したかった」と狙いを語る。

 OSはAndroid 4.2、プロセッサはクアッドコアMSM8974/2.2GHz。2GバイトRAMと16Gバイトストレージを内蔵し、microSDXCスロット(最大64Gバイト)を装備する。バッテリー容量は3000mAhと「豊富な機能を存分に使ってもらうための大容量」だ。

photo 鈴木国正社長

 日本での発売時期などはまだ未定。「現在通信事業者と協議中」(鈴木社長)であり、どのキャリアから発売するかも含め、決定次第発表するという。

 鈴木社長は「カメラやディスプレイ、エンターテインメントまで、ソニーの全てを注ぎ込んだ。これまで各事業部で培った“秘伝のタレ”を惜しみなく使い、スマートフォンのフラッグシップモデルを超えた『One Sony』を代表する意味ある製品になった」と完成度の高さに自信を見せている。

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