スティーブ・ジョブズ氏の命日によせて
Appleの元エンジニア、綱渡りだった初代iPhoneデビューを語る
10月5日は米Appleの共同創業者、スティーブ・ジョブズ氏の命日だ。米New York Timesは4日(現地時間)、iPhone立ち上げから2007年の初代iPhone発表デモまでの経緯をまとめた記事を掲載した。
この記事の筆者、フレッド・フォーゲルシュタイン氏のTwitterによると、11月12日に出版予定の「Dogfight: How Apple and Google Went to War and Started a Revolution」という著書からの抜粋のようだ。
約6000ワードあるが、トニー・ファデル氏、スコット・フォーストール氏、アンディ・グリノン氏など、元社員の語る当時のエピソードは一読の価値がある。
特に、グリノン氏が語る2007年のMacworld Conference & Expo2007における初代iPhoneデモの裏話は手に汗握る展開だ。
同氏は当時、iPhoneの通信関連を統括する上級マネジャーを務めており、デモの準備チームに参加した。だが、その段階のiPhoneはまだ動作が非常に不安定で、100回近く行ったリハーサルでは何かしら必ず問題が発生し、完ぺきなプレゼンテーションを目指すジョブズ氏は失敗のたびに担当者に「おまえはクビだ」あるいは「もし(本番で)失敗したらおまえのせいだ」とどなったという。
本番では、ジョブズ氏は流れるような動作でiPhoneで電話をかけ、メールを送信し、Webサイトを表示させたが、実は各操作の順番によってはiPhoneがフリーズすることもあり、本番での操作の順序は試行錯誤の結果編み出されたものだったという。
また、不安定なWi-Fi機能の接続のリスクを少しでも減らすために、AirPort(Apple製の無線ルータ)の周波数を米国では使えない日本のものに変え、参加者が会場に持ち込むWi-Fi対応端末からのアクセスを回避したとグリノン氏は語った。
ご記憶のように、2007年1月9日のジョブズ氏によるiPhoneのデモは素晴らしいものだった。グリノン氏をはじめとするチームのメンバーは客席から進行を見守っていたが、グリノン氏は緊張に耐えるためにポケットにスコッチを忍ばせ、自分に責任があるパートが無事終了するたびに1ショットきめていたため、デモが終了したときにはすっかり酔っ払っていたという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
2
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
3
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
4
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
-
5
たばこ休憩なき時代の“一服”をどう取るか 温熱と“聞こえない音”で休む、JT子会社のアイマスクを試す
-
6
「楽天ドライブ」に不正アクセス 保存したデータなど1.5万アカウント分が取得・閲覧のおそれ
-
7
Xの「いいね」長押しで1ドル送金 マスク氏が“投げ銭”機能を予告
-
8
B級感がたまらない? 映画「ストリートファイター」の魅力と原作ゲームの歴史、ゲーマーマンガ家が熱弁
-
9
「能動的サイバー防御」きょう開始 警察・自衛隊などが攻撃元サーバを無害化 高市首相も狙いを説明
-
10
ジャック・ドーシー氏率いるBlock、音声だけで学習した全二重音声モデル「Dessa」発表 「人と話しているよう」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR