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クラウド型電子図書館サービス DNP、日本ユニシスなどが提供

» 2013年10月29日 19時42分 公開
[ITmedia]

  大日本印刷(DNP)、日本ユニシス、図書館流通センター、丸善の4社は共同で来年4月から、クラウド型の電子図書館サービスを図書館向けに提供すると発表した。札幌市が第1号ユーザーとして採用する予定。

 電子図書館システムや電子書籍データなどをクラウド型で提供するため、導入時にサーバやシステムなどを新規購入・構築する必要なく、短期間・低価格でスタートできるという。既存の図書館システムと連携し、紙・電子に関わらず検索や貸出・利用状況を一元管理できる。

 電子書籍には貸し出し期間や回数の制限などが柔軟なライセンス形態を用意し、文芸、ビジネス、言語学習、専門書などの分野を中心に1万タイトル以上の電子書籍が提供可能。今後もラインアップを充実させるという。

 PDFやEPUBなどに対応した電子書籍ビューワを用意。PC、タブレット端末、スマートフォンなどで利用可能だ。インストール不要で利用できるタイプで、音声読み上げ機能も実装している。

 導入には、電子図書館サイト構築の初期費用とクラウドサービスの月額利用料、電子書籍のライセンス購入費用が必要。

 DNPはサービス全体の企画・設計を、日本ユニシスはシステムの設計・開発・クラウド環境提供を担当。DNPグループのモバイルブック・ジェーピーが図書館向け電子書籍コンテンツの調達を行い、TRCが公共図書館向け、丸善が大学図書館向けサービス販売を担当する。

 DNPグループと日本ユニシスは2011年度に共同で、図書館向け電子書籍サービスの実証実験を札幌市中央図書館で実施。12年度からは電子図書館サービスを共同で提供している。今回、より利便性が高いサービスにリニューアルし、5年間で300図書館への導入、60億円の売上げを目指す。

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