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シートの上の人や物体を電波で把握 NEC、「プレゼンスセンシングシステム」開発

» 2013年11月11日 20時10分 公開
[ITmedia]

 NECは、弱い電波を利用した独自のシート型センサと解析技術を組み合わせ、シート上の人や物体の形や動きをカメラを用いずに把握する「プレゼンスセンシングシステム」を開発した。高齢者施設や病院への導入を見込む。

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 フロアなどに設置したシート型センサの表面から弱い電波を発し、上部に人や物体が来た時の乱され具合を検出する。複数の場所の電波強度から足あとの形状を把握し、複数の物体を区別して位置や向きまで認識するという。

 シートは厚さ数ミリで、1平方メートル四方から部屋サイズまで対応。重さや形状に関わらず、盲導犬や車椅子、白杖なども検出できる。電波を用いた独自方式により、既存の同等精度のセンサを利用した場合の数十分の一のコストで環境構築が可能という。

 福祉施設や病院に導入することで、高齢者や患者が人目の付かないところで倒れているなどの異変があった場合の早期発見が可能としている。複数人を同時に検出できることから、立ち入り禁止エリアの侵入者の動線や特定エリアの混雑状況の把握などにも利用できるという。

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