LINEは11月25日、同社の無料通話&メッセージアプリ「LINE」のユーザーが全世界で3億人を突破したと発表した。「来年中に5億ユーザーを超えたい」(森川亮社長)とさらなる成長に挑む。
同日午後、東京・渋谷の同社オフィス内でカウントダウンイベントが行われ、社員らが見守る中、午後2時36分に3億ユーザーを突破。クラッカーやくす玉で祝った。ユーザー数1億から2億への到達には6カ月、2億から3億には4カ月とペースは加速している。
森川亮社長は「1月に同じように1億ユーザー突破を祝ったが、年内に再度大きな数字を達成できるのはうれしい誤算。確実に予想よりも速いペースで増加している。世界中で愛されていることに心から感謝しつつ、歩みを止めずにさらに先に進みたい」と意気込む。
来年はグローバル展開を加速。台湾やタイ、インドネシアを中心にアジア市場では「定番アプリ」になりつつあり、スペインやフランス、ロシアを中心とした欧州圏でもユーザーを伸ばしているという。スペイン語版のリリースでアルゼンチンやチリなど南米でも利用が増えており、今後はインドやブラジル、中国など人口の多い国にも注力する。
国境を超えて支持が高い理由を「徹底して親しい人とのコミュニケーションを想定していること。身近な友人や家族とのつながりを大切に思う気持ちは世界共通」(森川社長)と説明する。国や地域に合わせてスタンプやゲームをローカライズし、世代や国境を超えて広げていきたいという。
年内にも「LINE MALL」「LINE MUSIC」などECや音楽関連サービスをリリースする予定。連携サービスを増やしてさらに競争力を高め、「これからスマートフォンデビューを迎える人はまだまだいる」と国内のユーザー獲得にも余地があるとした。株式上場に関しては「あくまで可能性の1つ」と言及するにとどめた。
LINE事業を統括する舛田淳執行役員は「外から見ると順風満帆に見えるかもしれないが、毎日壁にぶつかって悩みながら歩んできた結果。確実にインターネットの歴史の1ページを作っているのは間違いないが、一歩ずつ目の前の課題にチャレンジしていく姿勢が歴史を生んでいると思う。1億ユーザー突破の際は『世界一のチーム』と言ったが、これからは『誰も追いつけないチーム』を目指していく」と意気込んでいる。
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