東北大学とコペンハーゲン大学(デンマーク)は、これまで見つかった中で最古となる38億年前の生命の痕跡を見つけたと発表した。このころには微生物が活動していたことが確定的になったとしており、少なくとも38億年より前には生命が誕生していたことになる。
成果は12月8日付けで「Nature Geoscience」(電子版)に掲載された。
研究グループは、38億年前の岩石が分布するグリーンランドのイスア地域から、炭素(グラファイト)を多く含む岩石を発見。岩石中の炭素を東北大が詳細に分析したところ、現在の生物が持つのと同じ炭素同位体組成や、現在の生物を構成する炭素に特徴的に表れるナノレベルの組織や外形が見つかり、38億年前の海に生息していた微生物の断片だと結論づけた。
2011年にはオーストラリアから34億年前のバクテリアとされる化石が見つかっている。硫黄化合物からエネルギーを得ていたと見られ、酸素のなかった当時の地球でも生きていけたと考えられている。
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