paperboy&co.などを創業した起業家の家入一真さんが1月22日、東京都知事選(23日公示・2月9日投開票)への立候補を表明する記者会見を開いた。Twitterや生放送などネットをフル活用して議論を進める「民主主義2.0」による選挙活動と行政を目指すという。
きっかけは「1000RTで都知事選出馬」が拡散され、後に引けなくなったこと――としつつ、最初からその出馬には前向きだったと話す家入さん。自身が引きこもりだった経験を踏まえ、「生きづらさや違和感を覚えている若い人に居場所を作ること」に取り組んでいきたいとした。
2月9日の投票日までの約2週間、「ネットを使い倒して『こんな選挙の仕方ってありなの?』に挑戦したい」と話す。「不正資金とか受け取りようもない」24時間自分の行動を生中継する計画や、Twitterやネット生放送を使って政策のアイデアを募り、ブラッシュアップしていくことなどを検討しているという。
政策として、
(1)「居場所がある街・東京」──多様な人が多様に生きていくための場所を作りたい
(2)「遊べる街・東京」──仕事や遊びが楽しめる
(3)「政治に参加したくなる街・東京」──ネットを使って政治をもっと身近に、
──を挙げた。「あまり具体的な政策はまだないんですけど……。でもここでよくわからないまま公約として宣言するより、せっかくネットがあるんだから、みんなで議論して専門家に質問をぶつけて、よりよいものを作っていく『民主主義2.0』の方がよくないですか」「選挙とか政治とか既存のシステムをハッキングするつもりで、真っ向から闘うのではなく、その中に入って撹乱することで新しい動きをつくることができるのではないか」
会見には、「1人じゃ心細いから一緒に来てと言われた」と堀江貴文さんも出席。自分にも出馬の打診はあったものの「社会にいなかった時間が長いのでもう少し自由を満喫したい」と断ったという。
「今回の都知事選の候補者は正直言って“おじいさん”ばかりで、有権者の1人として投票したい人がいなかった。世界のリーダーを見ても30代、40代の人は増えているのにこれはおかしい。彼はこう見えて起業家として実績もあり弱い立場の気持ちもわかる、優秀な人が支えてくれるタイプのトップ。僕は選挙スタッフとして関わるわけではないが、外部から応援していきたい」と話した。
「インターネットに触れない層にはどうアプローチしていくか」という質問には「今どきそんな人、ダメですよ、ちゃんと見てください」(堀江さん)「むしろネットに引きこもってやりきる気持ち。こっち側楽しいよ! と引き込んでいくつもりで」(家入さん)と答えた。
「僕には知名度もお金もないですが、画面の向こうには声を上げてくれる多くのネットユーザーによる“クラウド選挙対策本部”がある。自分含め、選挙や政治に対し『よく分からない』『関係ない』と思っている人は多いはず。もっと身近で能動的に参加できるものと感じてもらいたい」(家入さん)
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