Twitterのハッシュタグ「#アホ男子母死亡かるた」に投稿されたツイートをベースに2月3日に発売予定だった書籍「アホ男子かるた」について、発売を無期延期すると出版元のユーメイドが1月30日までに発表した。ハッシュタグ発案者や掲載されたツイートの投稿者に無断で出版計画が進められていることが分かり、騒動になっていた。
同社は「Twitter投稿者のみなさまから理解を得ないまま出版準備を進めてきたことで、投稿者のみなさまに不快な思いを与えてしまったことを深くお詫びする」としている。
「#アホ男子母死亡かるた」は、母親には理解できない息子の奇想天外な行動を大喜利風につづったツイートをまとめたハッシュタグで、2012年10月に発案された。「【あ】朝送り出すだけで重労働」「【い】 『いいこと考えた!』(←よくない)」などさまざまなツイートが寄せられ、盛り上がっていた。
ユーメイドが出版予定だった書籍「アホ男子かるた」は、同ハッシュタグに絵札を投稿していた漫画家・甘井ネコさんが、ハッシュタグに寄せられたツイートを漫画化した書籍。ハッシュタグ発案者に無断で出版計画が進み、複数のユーザーのツイートが無断転載されていたことが、書籍の公式サイトなどから判明。ネットユーザーの間で騒ぎになっていた。
同社は、「企画段階で関係各所に問い合わせた結果、ブロードキャストでのツイート利用に関するガイドラインに準拠した形の利用であれば問題ないという判断に至った」と釈明。同ガイドラインは、ツイートをブロードキャストする際、Twitterに許可を得ずに利用できる範囲を定めている。
また、「事前にTwitter投稿者のみなさまに個別に連絡することも検討したが、Twitterの特性上非常に困難で現実的でないという判断により、個別の連絡を断念した」という。
ツイート投稿者に対しては、「不快な思いを与えてしまった」と謝罪。漫画を執筆した漫画家には「弊社の判断ミスにより多大なる迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」と、出版を待っていた人にも「ご迷惑をおかけしたことを重ねてお詫び申し上げます」と謝罪している。
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