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» 2014年02月04日 15時50分 公開

“かわいい”がつなぐ日本と世界 2000万ユーザー突破、世界を席巻する着せ替えアプリ「CocoPPa」(2/3 ページ)

[山崎春奈,ITmedia]

「かわいいんで、大丈夫です」

photo プロデューサーの梶原彩菜さん

 サービス統括の中心的役割の梶原さんはじめ、女性数人で構成された企画チームのこだわりは「自分たちが本当にかわいいと思うものを作る」こと。CocoPPaの名前の由来の1つは「半濁点があるとかわいいから」、表記に大文字と小文字が混ざっているのも「見た目がかわいいから」、オリジナルキャラクターが社内の男性陣にいまいち受けが悪かった時も「かわいいんで、大丈夫です」――。

 新卒3年目の梶原さんは、ガラケーと共に中高生活を過ごし、お気に入りのイラストや歌詞入りの待ち受け画面を集めたり、誕生日やイベントではデコメを送り合った世代だ。当時女子学生の間で人気を集めたイラストレーター・カナヘイさんがCocoPPaの立ち上げ当初からアカウントを開設しているなど、「ガラケー文化」を継承している節はあると話す。

 「時代が変わっても女の子たちの持つ自分が好きなもの、かわいいと思うものを探す楽しさや熱意は同じ。自分はキラキラにデコったりネイルに凝るタイプではないが、だからこそ一般的な感覚の私でも『これならやりたい!』と思えることを大事にしている」(梶原さん)

教室の黒板に落書きしているような感覚

photo ほしのまあさん

 「リアルタイムにリアクションがあるのが嬉しくて……すぐハマりました」――150万人近いフォロワーを抱える人気クリエイターの1人、ほしのまあさんが投稿を始めたのは昨年春のこと。スマホの画面をカスタマイズするアプリを探していたところ行き着いた1つだった。海外のものも含めていくつか試した中で、ユーザーの投稿素材を選ぶ楽しさがあるところに惹かれた。

 もともと趣味でイラストを描いていたほしのさんは、自分用に作成したオリジナルアイコンを「ついでに」投稿。すぐに世界中からコメントが届き、自作アイコンのダウンロード数が増えていった。予想以上の反響があって驚くと同時に、自分の絵で喜んでもらえている手応えを感じたという。

 「このアプリのアイコンがほしい」というリクエストに応え、何語かすらわからないコメントをCocoPPa内の翻訳機能を使って読み、ユーザーと交流しながら素材作りを進める楽しさにすぐに夢中になった。おにぎりを食べている壁紙の説明に「paku paku」と何気なく書いたところ、「どういう意味?」とコメントがついた時、「遠い外国の人がこんなに細かいところまでしっかり見てくれてるんだ」と嬉しかったという。海外ユーザーを意識して作ったアイコンが案外反響が少なかったり、数分で落書きのように描き上げた猫のアイコンが3000回以上ダウンロードされるなど「予想もしないリアクションがあるのが面白い」と話す。

photo 人気クリエイターのほしのまあさんのフォロワー数は約150万人。「数が大きすぎて全然実感がないです」

 これまで自分でサイトを作ったり、イラストSNSに投稿した経験はなかった。アニメや漫画、CGではなく、ガーリーな手描き風イラストを描くほしのさんにとってあくまで「お絵かきは趣味」止まりだったという。

 「イラストSNSは上手な人がどうしても目立っているし、自分の絵ともテイストが違ってハードルが高かった。CocoPPaの“かわいい”は上手・下手とは違う軸。アイコンや壁紙も人に見せるものというより、まず自分が使いたいものという出発点から気軽に作りやすい。教室の黒板にチョークで絵を描いて、友達から声をかけられてる感じ」(ほしのさん)

 投稿し始めた頃は会社員として働いていたほしのさんは夏にイラストレーターとして独立した。絵を描くことを仕事にしたい気持ちは昔からあったものの、あくまで夢の話。具体的に考え始めたのはCocoPPaがきっかけだという。「自分の絵に魅力を感じてくれる人がこれだけいることを実感できたことが大きかった。背中を押してくれた場所」(ほしのさん)

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