パナソニックは2月24日、法人向けタブレット「TOUGHPAD」シリーズの新製品として、音声通話可能な5インチタブレット「FZ-E1」(Windows Embedded 8 Handheld搭載)、「FZ-X1」(Android搭載)を今夏発売すると発表した。それぞれ6月下旬、8月下旬の発売を予定し、実売予想価格は約13万円。
シリーズで初めてLTE/3Gの音声通話に対応。従来品より小型の5インチモデルで、スマートフォンのように利用できる。電気、ガス、水道など屋外作業に適した堅牢性が特徴。厳しい環境でも活用できるよう、3メートルの高さからの落下にも耐える耐落下・衝撃性能、防塵・防水機能を備え、−20〜60度まで動作可能だ。
手袋を付けた状態でも操作できるタッチパネル、雨や水滴での誤動作を防ぐ独自の「水滴誤動作防止機能」も搭載する。バッテリーは6200mAhと大容量で連続駆動時間は約14時間となっている。
全36種類を読み取れるバーコードリーダーを搭載し、運送・物流や小売、製造業での活用も見込む。OSは、Windows Embedded 8 HandheldとAndroidの2種類から選択でき、自社のシステムなどを組み込むことで携帯電話と専用端末の2台持ちを解消できるとうたう。
同社AVCネットワークス社の宮部義幸社長は「個人向けのスマートフォンの開発は“休止”したが、法人向けはまた別の開発プロセス・販路と考えている。無線通信技術や品質の高さ、小型化の技術やノウハウを生かし、規模を追求するのではなく、1社1社のお客様の要望に緻密に応えていく」と戦略を話した。
「Windows Embedded 8 Handheld」は、音声通話など基本的なシステムを残しつつ、拡張の自由度の高いスマートデバイス向けのOSで、ライセンスを利用できるパートナーシップを結んだのは、パナソニックが世界で5社目。日本企業では初めてという。
日本マイクロソフトの樋口泰行社長は「Officeをはじめとする当社のソフトウェアや、法人向けシステムとの連携もしやすい。OS自体をマイクロソフトが責任を持って管理しアップデートしていくことで、セキュリティ面やクオリティでも安心して使ってもらえるはず」と法人向け端末との親和性を強調した。
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