米Facebookは4月30日(現地時間)、開発者会議「F8」において、サードパーティー製アプリにFacebookアカウントでログインする新しい方法「Anonymous Login」と、従来からある「Facebook Login」のアップデートを発表した。
Facebookは2008年からサードパーティー製アプリにFacebookアカウントでログインする機能「Facebook Login(立ち上げ当初は「Facebook Connect」)を提供している。ユーザーはFacebook Loginを使うことにより、新たなユーザー名やパスワードを設定する手間が省けるが、ログインの際にアプリメーカーに個人情報の提供やユーザーのアクティビティの自動投稿などを許可する必要がある。
Anonymous Loginは、Facebookアカウントの個人情報をアプリメーカーに提供せずにログインできる。Facebook Login同様に複数の端末でログイン状態を同期できる。
この機能は、アプリを試したいが過分な個人情報をアプリメーカーに提供したくないので試せないというユーザーからのフィードバックを受けて追加したという。
Facebookのアプリ開発者向けの説明によると、Anonymous LoginからFacebook Loginへの移行は簡単だという。まずはAnonymous Loginでユーザーを獲得し、ユーザーの信頼を得られればユーザーデータを獲得できるということだ。
Anonymous Loginに対応しているアプリにログインしようとすると、Facebook LoginとAnonymous Loginのどちらでログインするかを選択する画面になり(下左画面)、Anonymousを選ぶと1タップでログインできる(下右画面)。
Anonymous Loginは、現在少数のアプリメーカーとテスト中で、段階的に利用できるアプリを拡大していく計画だ。
Facebook Loginのアップデートでは、アプリメーカーに許可する要件を1つずつオン/オフできるようになる。例えば友達リストやメールアドレス、誕生日などを提供しないこともできる。ただし、公開プロフィールのような最低限の情報は「required」となっており、オフにできない。
また、例えば音楽アプリで音楽を聴くと友達のニュースフィードに「○○さんは●●を聴いています」などと自動的に投稿されてしまっているものが、投稿前に許諾を求めるようになった。
Facebook Loginのアップデートは向こう数カ月で全ユーザーが利用できるようになる見込み。
Facebookのアプリ一覧ページが新しくなり、Facebookのアカウントでログインしたアプリの削除や設定変更がやりやすくなる。FacebookログインとAnonymousログインのアプリが別タブでまとめられており、アプリの公開設定が一目で分かるようになる。この新しいアプリ設定一覧は向こう数週間で“ローリングアウト”する。
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