日本マイクロソフトが7月17日に国内発売するWindowsタブレット「Surface Pro 3」は、前モデルからディスプレイの大型化やCPUの強化などを図った上で軽量化も果たし、「ノートPCの全てを置き換えられるタブレット」をうたう。
PCに匹敵するディスプレイの大きさと処理能力の高さ、タブレットのように持ち運びやすい薄型軽量――の両立を図った、Windowsタブレットの最新モデル。米MicrosoftでSurfaceを担当するブライアン・ホール ジェネラルマネジャーは「ラップトップでできる全てを置き換えられるタブレット。次に買うデバイスに迷うことはなくなった」と自信を見せる。
アスペクト比3:2のフルHD(2140x1440ピクセル、216ppi)12インチディスプレイを搭載。前モデル「Surface Pro 2」の10.6インチから大型化したが、厚さ9.1ミリ(33%減)、重さ約800グラム(12%減)と、より薄く軽くなった。
発表会で重さを比較してみせたのは、タブレットのiPadではなく、ノートPCのMacBook Pro 13インチモデル。電源アダプターにりんごまで加えてもまだSurface Pro 3の方が軽いとアピールした。
本体背面から引き出しで使うキックスタンドは、従来の2段階傾斜ではなく、150度までの間で自由に調整できるように進化。最大角度まで広げると、付属のスタイラスペンを使ってメモをとりやすいスタイルになる。
同サイズのタブレットとして初めて、最上位機種にはCPUとしてCore i7を採用。既存のノートPCに匹敵するパワーを備えるという。薄型化に伴う排熱も考慮し、新開発したファンとエアフローによる冷却システムで冷却効率を30%アップ。膝に置いて作業しても熱くならず、パフォーマンスも落ちにくくなったという。
プロセッサはCore i3/i5も選択でき、メモリは4G/8Gバイト、ストレージは64〜512Gバイト。外部端子は、フルサイズのUSB3.0×1、Mini DisplayPort×1、microSDカードスロット。バッテリー持続時間は9時間。
一般向けモデルのスペック・参考価格(税別)は以下の通り。
スペック | 価格(税別) | 発売日 |
---|---|---|
Core i3、4GBメモリ、64GBストレージ | 9万1800円 | 8月(予定) |
Core i5、4GBメモリ、128GBストレージ | 11万1800円 | 7月17日 |
Core i5、8GBメモリ、256GBストレージ | 13万9800円 | 7月17日 |
Core i7、8GBメモリ、256GBストレージ | 16万4800円 | 7月17日 |
Core i7、8GBメモリ、512GBストレージ | 20万2800円 | 7月17日 |
一般向けモデルには商用利用権付きの「Office Home and Business 2013」と、MetaMojiのノートアプリ「NoteAnytime」の特別版をプリインストール。OneNoteには漢字の練習帳やグリーティングカードなど10万以上のテンプレートを搭載し、ビジネスや日常のさまざまな場面で活用できるとする。
同シリーズの特徴であるキーボード付きカバー「タイプカバー」も専用モデルが登場。たたむと文字入力が無効になる機能やバックライトはそのままに、トラックパッドやキーピッチが大きくなった。不安定な場所に置くとキーボードが水平に保ちにくいという意見を受け、キーボード上部を本体にマグネットで固定できるヒンジが追加された。カラー展開は全5色で、本体とは別売り。価格は1万2900円(税別)。
家電量販店におけるWindowsタブレットのシェアは、今年1〜3月期で30.5%に上昇。Surfaceだけではなく、他社製品も好調という。樋口泰行社長は「2年前にはシェアはほぼゼロと、タブレットの製品投入は出遅れたが、ビジネスに使えるタブレットとして着実に支持を伸ばしている。ノートPCとしても十分な機能を持つPro 3でさらにユーザーの期待に応えたい」と話す。
前モデル「Surface Pro 2」は在庫が終了次第、発売を終了。Windows RTを搭載する「Surface 2」は引き続き販売していく。
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