宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月27日、5月に打ち上げた陸域観測技術衛星「だいち2号」の初の観測画像を公開した。約3メートルの分解能のレーダで撮影した伊豆大島や富士山などの鮮明な画像を確認できる。
初期機能確認試験の一環。衛星に搭載した「Lバンド合成開口レーダ」(PALSAR-2)を使い、19日〜21日に撮影した。同レーダは約3メートルの分解能の「高分解能モード」で撮影でき、地球観測衛星搭載のLバンド合成開口レーダとして世界最高の分解能という。
「高分解能モード」で撮影した伊豆大島の画像は、13年10月の土砂崩れの跡が見て取れる。富士山の画像は、山頂につながる道路や火口の状況などを鮮明に確認できる。
Lバンドの波長は森林の観測に適しているとし、同レーダでとらえたブラジル・アマゾンの森林の様子も、2009年の「だいち」搭載PALSARによる画像と比較して公開している。
だいち2号は地図作成や地域観測、災害状況の把握、資源探査などに利用する観測衛星。初期機能確認試験を終えた後、8月中旬からは観測データの校正検証を行う。一般への観測結果の提供は11月下旬の予定。
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