世界運輸大手の独DHLは9月24日(現地時間)、ドローン(無人航空機)による貨物輸送の実地テストを開始すると発表した。
この実地テストは昨年12月から同社がアーヘン工科大学と独Microdronesと共同で取り組んでいるドローン輸送プロジェクトの一環。クアッドコプタータイプのドローンで、北海沖にある人口約2000人のユイスト島に医療用の薬などを輸送する。
米Amazon.comのプロジェクトのように顧客の家の玄関先に届けるのではなく、ユイスト島に設置した専用ポートまでPacketcopterで運んだ荷物をDHLのトラックで顧客に届ける。ユイスト島への現在の輸送手段はフェリーと飛行機の定期便のみだが、Packetcopterであれば緊急輸送に対応できるとしている。
Packetcopterは1回の充電で約45分飛行できる。速度は時速12キロ。防水されており、雨や雪にも耐えるという。輸送できる貨物の重さは1.2キロまで。Packetcopter自体の重さは5キロ以下だ。
完全に自動で飛行できるが、常に監視していつでもリモートマニュアル操縦に切り替えられるようになっている。
独政府当局は、Packetcopterのユイスト島およびノーデン市、ワッデン海国立公園上空での飛行を許可した。
DHLはドローン輸送プロジェクトはまだリサーチ段階であり、具体的なサービス提供計画は当面ないとしている。
ドローン輸送は、米Amazon.comや米Googleもテスト中だ。米国では商用ドローンの本土上での実験は認可されていない。
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