Pinterestは4月7日、日本でのサービス現状について説明し、直近1年でアクティブユーザー数が3倍に拡大したことを明らかにした。実数は非公開だが、「立ち上げフェーズとしては満足できる結果」。米本社から開発陣を迎えた「ジャンプスタート」チームを発足し、より国内市場にあった開発を進め、さらなる成長を目指す。
Pinterestは、お気に入りの画像をブックマークし、「ボード」と呼ばれるテーマごとにスクラップしていくサービス。行きたい場所、買いたいもの、好きなデザインやファッションなどを自由に集め、新たに出合える“ディスカバリー・エンジン”をうたう。2010年に米国でサービスを開始し、現在、対応言語は30以上、ユーザーは世界7000万人超に成長。80%がモバイル端末からアクセスしている。
画像を中心としたサービスとして比較されやすいInstagramが「過去を残す、友達とシェアする」ツールだとすると、Pinterestは「未来を考える、自分の学びにする」ツールだと説明する。部屋の模様替え、挑戦したいファッション、次の休暇の予定など、あるプロジェクトや目的のためのインスピレーションを集め、実際のアクションにつなげてほしいという。
日本法人は13年10月に発足し、11月に日本語サービスをスタートした。人気のカテゴリはレディースファッション、アート&デザイン、インテリア、ハンドメイド・DIY――という。
ピンタレスト・ジャパンの定国直樹社長によると、この1年で国内アクティブユーザーは1年間で3倍になっており「立ち上げフェーズとしては十分満足できる結果」。今後は成長フェーズに入ることを見据え、エンドユーザーの開拓はもちろん、企業活用も広げていく。
米本社も日本市場の成長に期待を寄せているといい、「ジャンプスタート」チームを東京オフィスに迎える。米本社のエンジニアとデザイナー5人による混合チームが来日し、日本のユーザーに合った新機能の開発やマーケティング、企業とのパートナーシップ、ユーザーコミュニティ作りなどに力を入れる。特定の国にフォーカスして開発するのは同社で初めての試みだという。
エンジニアリング部長のマイケル・ロップさんは「日本はまだまだ可能性が大きく、世界全体で見ても非常に大事な市場。ジャンプスタートは試験的なプロジェクトではあるが、より近くで直接日本のユーザーの使い方やニーズを知ることで成果を出すことを期待したい」と言う。
定国直樹社長は「食やファッションなどのジャパンカルチャーが世界のユーザーにとって魅力的なコンテンツであると同時に、好きなものを深く追究する日本人の気質もPinterestに向いていると思う。より広く、適切に魅力を伝えていくことでさらなる成長につなげられたら」と話している。
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