6月10日は「路面電車の日」 便利でエコ、人気復活? 次世代型「LRT」にも注目
6月10日は「路面電車の日」。一時は、交通渋滞を引き起こす要因になるとしてどんどん廃止され、地下鉄に代わっていきました。しかし、最近では、路面電車は階段の上り下りをせずにすぐに乗れる、自動車よりも大量に輸送できる、排気ガスが出ない、建設費が安い――などの理由で、人気が復活しつつあります。市民の足として利用されるだけなく、観光客にも人気が高い路面電車。あなたの街に、路面電車はありますか?
路面電車、略して路電 「ろ(6) でん(10)」
今から100年以上も前の明治28年(1895年)、日本ではじめて、京都で路面電車が走りました。その開業100年目の1995年、広島で「全国路面電車サミット」が開催され、路電「ろ(6) でん(10)」の語呂合わせから、6月10日を「路面電車の日」と制定したのが始まりです。
「全国路面電車サミット」は、第1回目は札幌で1993年に開催されました。当時は札幌市中央区が主催で、「市電愛好団体サミット」という名称でしたが、次の回からは全国路面電車愛好支援団体協議会が主催となり、名称も「全国路面電車サミット」となりました。このサミットは、路面電車がある都市で順番に開かれていて、第1回の札幌から数えて、今までに11回、開催されています。
交通渋滞を引き起こすとして相次ぐ廃止
1930年代に全国65の都市で、約1480kmの軌道を走っていた路面電車は、1960年代ころから、交通渋滞の要因となるとして相次いで廃止されました。現在は19の事業者、路線距離は約235kmとなってしまいました。
現在、路面電車がある都市は以下の通りです。
- 北海道:札幌市、函館市
- 本州:東京都、富山市、高岡市、富山市、高岡市・射水市・豊橋市・福井市、大津市、京都市、大阪市、堺市、岡山市、広島市
- 四国:高知市・南国市、松山市
- 九州:長崎市、熊本市、鹿児島市
次世代の路面電車「LRT」
「LRT」とはライト・レール・トランジット(Light rail transit)のことで、和訳すると、「軽量軌道交通」です。“次世代の路面電車”と言われていて、車両や軌道などに新しい技術がとり入れられています。
欧米ではLRTが導入されてから、すでに25年以上がたっていて、主要な公共交通機関として多くの都市で活躍しています。日本では2006年に「富山ライトレール」が開業しました。また、新しくLRTを検討している都市も、宇都宮市、小山市、静岡市、金沢市など、多数あります。イギリスのライトレール交通協会(Light Rail Transit Association: LRTA) は、日本の江ノ島電鉄、広島電鉄宮島線、筑豊電気鉄道、京福電気鉄道(嵐電)、東急世田谷線、阪堺電気軌道の6つの路線を、LRTに相当するとして分類しています。
道路から直接乗ることができる、本数が多いので待たずに乗れる、運賃がわかりやすい、交差点で優先信号がある、運行状況がわかる――など、LRTが次世代の乗り物として注目される点がたくさんあります。これから日本の路面電車もLRT化が進み、ますます利用しやすいエコな乗り物と変わっていくかもしれません。とはいえ、昔ながらの“チンチン電車”に揺られて、のんびり観光するのもまた風情があるものです。
6月10日は路面電車の日。通勤・通学で日々利用している方も、路面電車の未来を考えてみてはいかがでしょうか。
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