ソフトは、スマホにUSBで接続したPCからインストールする必要がある。インストールしてもホーム画面にアイコンなどは表示されず、リモートからコマンドを受信するまでバックグラウンドで待機するようになっている。
ソフトの販売サイトでは、「Android端末内のデータ・GPS位置情報・動作を遠く離れたPC上からリアルタイムでチェック」「LINEのメッセージをPCでチェック」などと機能を説明。紛失したスマホの追跡や「データのバックアップ」「サボりぐせのある社員の勤怠チェック」といった用途を挙げている。
販売サイトは「他人のAndroid端末に無断でインストールすることはプライバシー侵害にあたります・絶対に行わないでください」と、他人の端末にインストールする場合は持ち主の合意の下で行うよう求めているが、Lookoutは「同意を得ずに使用されることを想定していると思われる」と指摘している。
ソフトを販売している横浜市のソフト開発会社は昨年、電子書籍のDRMを回避してコピーを可能にするソフト「コミスケ3」を販売したとして、当時の社長と社員が逮捕されている。
ソフトをインストールするにはスマートフォンを入手する必要があるため、Lookoutはリスクについては現時点では限定的とみている。同社による同ソフトの検出数は多くはなく、日本に限られているという。ただ、個人がこっそりと第三者の仕事用端末にインストールすれば企業スパイの強力な道具になり得ると指摘。OSの抜け道を使っていることもあり、「OSに依存するセキュリティ手段のみでデータ保護は十分に行えないということを示している」としている。
スマホにインストールすることで相手の行動が追跡するというAndroidアプリ「カレログ」が問題になった際、セキュリティ会社のMcAfeeは「絶対に見知らぬ/信頼できない人とデバイスを共有しないでください」と警告している。
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