米Sprintを傘下に持つソフトバンクグループの孫正義社長が、同社の米国本社近くに住宅を購入したようだ。米Wall Street Jouanalが複数の関係者の話として伝えている。
記事によれば、孫社長は最近になって米カンザス州カンザスシティーに住宅を購入したという。Sprintの本社はカンザスシティー近郊のオーバーランドパークにあり、そこに通う時間を節約するのが目的とみられている。ただし、日本国内の事業に関心をなくして本格的にカンザスシティーに常駐するというわけではないそうだ。
ソフトバンクグループは2013年、米大手キャリアの一角を占めるSprintを約220億ドルで買収。経営再建に乗り出すとともに、米国進出の足がかりにしようとした。しかし米独禁法当局の反対でT-Mobileの買収に失敗し、Sprintの業績は劇的な回復には至っていない。2015年には契約者数で4社中4位に転落したほか、同年第2四半期の業績も低迷していると伝えられている(ただし赤字幅は縮小している)。
ソフトバンクグループが同社を手放すという観測も根強いが、孫社長は「Sprintを売る気は全くない」「必ず改善してみせる」と明言し、今年になってSprint株を追加取得している。今回の住宅購入も、同社の立て直しにかける孫社長の本気度を示すといえそうだ。
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