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ロボットを身近に――品川女子学院に「Pepper」登場、生徒がアプリ開発(1/2 ページ)

» 2015年11月05日 18時45分 公開
[片渕陽平ITmedia]

 品川女子学院(東京都品川区)で11月5日、生徒を励ましたり、校舎案内の機能を搭載した人型ロボット「Pepper」がお目見えした。システムやアプリの開発を手掛けるヘッドウォータースと共同で、生徒が企画・開発に取り組んだ。プログラミングを学ぶと同時に「ロボットと人間が共存する将来」を生徒に実感してもらう狙いだ。

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 今年5月に生徒40人が企画会議を行い「学校にいてほしいPepper」のアイディアを考案。その中から「Pepperの特徴を生かす」「学校にいることの価値が見出せる」を基準に、(1)保健室に来た生徒を癒す、(2)来校者に校舎を案内、(3)登下校時に生徒を笑顔にする――という3つの案をヘッドウォータースが採用し、生徒たちと話し合いながら、Pepperのポーズやセリフを具体的に決めた。

 6月に始まったアプリ開発の一部は生徒が担当し、ヘッドウォータースがプログラムを統合・修正した。中学3年生の蜷川佳奈さんは「機械が苦手な私でも、やり方さえ分かれば簡単にできたことが驚き」と話す。「授業の前は『CMで見たことがある』くらいに思っていたPepperが、ロボットというよりは人間に近い存在になった」(蜷川さん)。

photo 5月に企画会議を実施
photo 生徒もアプリ開発に参加

松岡修造さんの名言で励ますPepper

 保健室のPepperは、生徒の悩みを聞いてアドバイスをしたり、ポーズをとったりする。記者が「元気が出ない」と相談すると、松岡修造さんの名言を引用し「眉間に皺を寄せても怪我が早く治るわけでもない。明るく危機を受け止める姿勢にこそ、早く治るきっかけがある」と励ましてくれた。

 中学3年生の藤田湖子さんは「体調不良や怪我した生徒はネガティブな気持ちのはず。そんな生徒を元気づけたいと思い、松岡修造さんのセリフを吹き込んだ」という。その他にも相談内容によって「大変だったね」と温かい声をかけたり、ラジオ体操を踊ったりする。

photo ラジオ体操も踊る
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