100年分8000冊の技術雑誌を公開する私設図書館「夢の図書館」を設立するプロジェクトが、クラウドファンディングサイト「READYFOR?」で資金を募っている。支援は3000円から。
プロジェクトを立ち上げた吉崎武さんは、明治・大正時代から現在にいたるまで100年分8000冊の技術雑誌を所有。幼い頃からの趣味で収集を続けてきたが、現在は書庫に山積みの状態で閲覧が難しい状態だ。蔵書を本棚ごとに整理し、検索システムも導入して、誰もが利用できる「夢の図書館」を作りたいという。
蔵書のジャンルは、科学・技術、ラジオ・無線、エレクトロニクス、コンピュータ、模型・工作、船舶、鉄道、航空、漫画・アニメ、SF・映画、教育・学習、ライフスタイル、軍事関連など幅広い。国会図書館への献本制度が始まる以前(1948年)の雑誌も多数所蔵されている。
支援金は本棚の制作費のほか、雑誌記事をコピーできるサービスや、ネット上で蔵書を貸し出すサービス、蔵書の書名だけでなく記事単位で検索できるシステム――などにあてられる。
プロジェクトページでは4日時点で、目標額300万円に対し、約250万円が集まっている。「夢の図書館パートナーカード(会員証)」「夢の図書館 1日利用券」のほか、「書籍貸出券」をリターンとして用意する。
吉崎さんによると「30年前の雑誌には青春時代の熱い思いが詰まっている。70年前の雑誌からは戦争の現実が迫ってくる。100年前の雑誌からは文明化を急ぐ日本の姿が見える」という。「つくり込まれた1冊の雑誌は、その時代の空気感を凝縮したタイムカプセル。貴重な歴史遺産を守り、次の世代へ伝えたい」(吉崎さん)
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