仮想通貨・ビットコインを考案したとされる「ナカモト・サトシ」(中本哲史)は、オーストラリア在住の情報セキュリティ専門家、クレイグ・スティーブン・ライト氏(44)である可能性が高い──。米Wiredと米Gizmodoが12月8日(現地時間)、匿名の情報提供者から入手したデータと独自調査に基いて、それぞれそう報じた。
ナカモト・サトシについては2014年3月、米Newsweekが米カリフォルニア州在住の日系米国人、ドリアン・サトシ・ナカモト氏であると報じたが、当人は否定した。
両メディアによると、2015年11月に匿名の人物からナカモト・サトシを特定できる資料だとして、メールを含む大量のデータの持ち込みがあったという。これらのメールはライト氏のアカウントで仮想通貨に関するものが多く、同氏が2008年6月にはビットコインのような通貨を考察していたことがうかがえるという。また、ライト氏は2008年と2009年にビットコインの構築についてのブログを投稿しており、1つの投稿はナカモト・サトシにリンクされたPGP鍵を含んでいると両メディアは報じた。
Gizmodoはオーストラリアのライト氏の自宅や経営する会社を取材したが、本人には会えず、関係者からも確定的な話は聞き出せていない。
Wiredは、ライト氏がSkypeで参加した10月29日にラスベガスで開催されたBitcoin Investor Conferenceのパネルディスカッションの動画を記事に転載した。ライト氏はモデレーターに自己紹介を求められ、「私はビットコインに長くかかわってきた。ずっと身を潜めているんだ」と語っている。
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