このほど帝人は、ポリエステル繊維製の面ファスナー「ファスナーノ」を開発した。柔らかいパイル地を採用し、剥がす時の「バリバリ」といった音を静かに抑え、介護用や一般の寝具、雑貨などに活用を見込む。
ファスナーの片面にポリエステル繊維「ナノフロント」を使用。繊維1本の直径が700ナノメートルと極めて細く、高い摩擦力を生かし、もう一方の立毛生地の毛先に絡み付く仕組みだ。
水平方向に引っ張る時は高い接着性で剥がれにくく、垂直方向へ引っ張る際は生地同士が簡単に剥がれるため、わずかな力で着脱できる。取り外す時の音も、一般的な室内の騒音量と同等のレベルで、ほとんど気にならないという。
肌に触れても痛みは感じない柔らかい生地を使い、枕カバー、スリーパー、ケープ、パジャマなどの開発に応用する。今春からアメニティ用品のシリーズ「ここちサイエンス」のラインアップとして展開するほか、2016年度中には面ファスナーテープとしても発売を目指す。
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