みなさんはAerial Boldというフォントをご存知だろうか? WindowsやMacに標準で入っているArial Boldではなく。
計算機デザイナーのベネディクト・グロース氏と地理学者のジョーイ・リー氏は、衛星写真を元にロサンゼルス近郊のプールの地図を作る作業をしていた。その過程で彼らは、いくつかの建物がアルファベットの形に見えることに気がついた(WIRED誌記事)。1年後に彼らは、おなじみのArial Boldフォントを思わせる建物や道路の写真を集めて、Aerial Bold(空中太字)フォントを作成するKickstarterプロジェクトを開始した。
世界中の衛星写真から文字を見つけ出す作業を肉眼で行うのは、とてつもない労力が必要になる。グロース氏はイメージを走査してパターンを見つけ出すアルゴリズムを開発し、衛星写真から1万1400の文字を見つけ出した。「L」「O」のように見つけやすい文字もあったが、「N」「Z」はなかなか見つからないという。そして、できるだけ美しく読みやすい文字を選び出すために、ピックアップした建物を実際に友人たちに読んでもらって、その成果をアルゴリズムに反映させた。
Aerial Boldの研究成果は、オンライン・タイプライターで試してみることができるほか、オープンソースのベクターフォントとして配布もされている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR