口から水を発射し、虫などを撃ち落として食べる熱帯魚「テッポウウオ」に、人間の顔を見分ける能力がある――そんな研究結果を、米オクスフォード大学が6月7日に発表した。人間ほど複雑な脳を持たない魚類でも、顔を識別する能力があると示唆している。
テッポウウオは、東南アジアなどに生息する熱帯魚。口から水を発射し、虫などを撃ち落として食べる習性で知られる。研究チームが人間の顔の画像を2枚見せ、指定した顔を撃ち抜くとエサを与えるように訓練したところ、最大80%以上の確率で正しい顔を選ぶようになったという。
テッポウウオは人間と比べると脳の構造がシンプルで、顔を識別する能力は欠落していると思われていた。研究チームは「複雑な脳を持たなくても、識別できる可能性がある」と指摘している。
成果は、英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。
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