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LINE上場、正式発表 東証・NY市場に 「グローバル展開積極化」

» 2016年06月10日 16時39分 公開
[ITmedia]

 東京証券取引所は6月10日、LINEの新規上場を承認したと発表した。上場予定日は7月15日。上場部は未定としているが、東証1部になる見通しだ。想定売り出し価格(2800円)で計算した時価総額は5879億円と、6000億円に迫る規模になる。証券コードは「5879」、主幹事は野村証券。

 LINEは、ニューヨーク証券取引所にも7月14日(現地時間)に上場予定と発表した。両市場への上場により「アジア市場での優位性を確固たるものにし、グローバル展開により一層積極的に取り組む」としている。

 コミュニケーションアプリ「LINE」やキュレーションサービス「NAVERまとめ」、ブログサービス「livedoorブログ」などを運営する企業。前身となるNHN Japanが2013年4月にLINEに社名変更した。

画像 LINEユーザー数の推移(有価証券報告書より)

 主力サービスの「LINE」は11年6月にスタートし、13年7月にユーザー数1億を突破。今年3月末の月間アクティブユーザー数(MAU)は約2億1840万人。

 有価証券報告書によると、2015年12月期の連結売上高(IFRS)は1206億円、営業損失は95億円、純損失は79億円と、赤字に転落している。LINEスタンプの課金・広告売り上げは伸びたが、音楽配信サービスMixRadio事業(16年3月に終了)の減損などが響いたという。

画像 連結業績の推移(有価証券報告書より)

 16年1〜3月期の連結売上高は、前年同期比19%増の334億円、営業利益は同2.8倍の53億円、税引き前利益は同2.5倍の41億円。繰延税金資産の計上やMixRadio撤退などの影響で、純損益は2億円の赤字。

 LINEは2014年にも上場を計画していたが、「現時点で外部資金は特段必要ではない」と延期していた。

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