人の好みを人工知能(AI)で学習し、適した移住候補地を提示する――そんな実証実験を9月に始めると、九州大学と福岡県糸島市、富士通研究所が8月24日に発表した。
糸島市への移住希望者が「自然が好き」「交通機関がほしい」といった好みをマッチングシステムに入力すると、AIがその人に適しそうな市内の地域情報を提示。それに対して移住希望者が評価や追加の好みを入力していくことで、AIが自律的に学習し、希望に近い候補地を提示できるようにするという。
同市内には海や山、田園、市街地、離島などさまざまな地域があるが、移住希望者が事前に詳しい地域情報を得ることが難しく、移住後に満足度が低くなることがあったという。そこで今回、人の好みを自律成長するAIに学習させ、候補地の提示と評価を繰り返すことで、より高精度なマッチングを目指す。
実験では、AIが出した候補地を移住希望者に伝えるだけでなく、データに基づき市の担当者と移住希望者が会話する。人間同士の会話をAIでサポートし、「AIを使用する際の心理障壁を取り除き、移住希望者の満足度向上を期待する」としている。
AIを活用した移住地診断は、糸島市役所や全国の移住・定住支援イベント内糸島市ブースなどで受けられる。期間は9月から10月までと、11月から2017年3月まで。
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