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初代iPodのファースト・インプレッション(2001年公開記事)立ちどまるよふりむくよ(2/3 ページ)

» 2016年10月24日 15時07分 公開
[松尾公也ITmedia]

さっそくiPodを接続

 ソフトウェアもインストールされたことだし、iPodをさっそく同梱の白いFireWireケーブルで接続。いきなり充電をはじめる。iTunesにも変化なし。やっぱりログイン項目から取り除いたせいか、と、iTunes Helperをさがしたり (Sherlockでも出てこなかった) 、このiTunes Helper、iPodを検知してiTunesを立ち上げるソフトらしいのだが、iTunesを手動で立ち上げ直しても、充電にはいったまま。

photo iPod専用のベルトクリップに収納したところ。FireWireとイヤフォンジャック、HOLDスイッチがある

 ひょっとしたらと思って、PowerBook G4の裏に差したFireWireコネクタをぐぐっと押し込む。押し込めた。ということは、半差しになっていたということだ。その状態でも、充電はされているというわけか。というわけで、iTunesはiPodを無事に認識し、FinderもストレージとしてのiPodを認識してくれたのである。

 そしてiPodのディスクの中身をみてみると、iPod CDと同じ。iTunesがはいっているのである。ならば、CD-ROMを使わずに、ここから直接インストールできたのでは? iPodがFireWireストレージとして認識できてれば、それもできるはずな のだが。

iPodへの曲データ転送

 転送はさすがに速い。1曲につき、1秒くらいのテンポでさくさくとシンクロされていく。60曲でも1分。このメリットはなにものにも換えがたい。ためしにQueenの「オペラ座の夜」を転送してみたのだが、10秒もかからないでおわってしまった。これに慣れてしまうともう、ばかばかしくって、USBなんか使ってられないなあ。別のコラムで書いたように、ぼくはシリアル転送のころからMP3プレイヤーを使っているので、こうなるともう、夢の夢、ナンバーナインドリームみたいなもんである。

iPodがつながっているときに、iPodの環境設定ができる。ここで、FireWireドライブとして使う、のチェックをはずしておくと、ストレージとして使わない場合には楽である。マウントされているのを取り出す必要がなくなるからだ。

では、iPodで再生を

 ここでようやく、iPodを使うことができる。というのは、iPodにはいっさいサンプル曲なんかが入っていないからである。よく考えてみれば、それは当然かもしれない。iPodの中身は自分のiTunesライブラリのそのままコピーになるのだから、なにもなくて当然なのである。で、シンクロがすんで初めてそのサウンドを聴くことが可能になるわけだ。iPod用に絞り込んだライブラリ (800Mバイトほど) をシンクロさせたあと、ぼくは家を出た。もちろん、踊りながら、ではない。ブルゾンの内ポケットにiPodをすべりこませて、Appleオリジナルステレオイヤフォンを装着して、自転車に乗り(※これ、違法だよな)、バスに乗り、電車に乗って、自宅 (石神井公園) →朝霞→池袋→自宅というルートを辿っていったのだ。

イヤフォンの装着感が……

 合計で4時間くらいずっとイヤフォンを装着してiPodで聴いていたのだが、実はとても困ってしまった。ぼくは左の耳がどうも小さいらしく、合うものと合わないものがあるらしい。30分ほど装着しているといたくなってしまったのだ。それがいやで、B&Oのイヤフォンをメインでは使っているのだが、iPodの標準イヤフォンは、駄目な部類に入ってしまった。音も決してよくはない。自宅にある数種類のイヤフォンと比べてみると、FM音源系のパッドサウンドがいやな感じに歪んでしまう。これが最適のものとは決して言えないだろう。まあ、iPodのイヤフォンにはリモコンはついていないので、積極的に別のイヤフォンを探してもいい。

 で、途中で池袋のビックカメラに寄って、今時のイヤフォンを物色してみた。そうしたら、多くのものが、耳のサイズ別に売っているではないか。ソニーは、16mmと13.5mmのものを出している。ほかのメーカーも、耳のサイズが小さいものを販売している。家にあるイヤフォン数種類とiPod標準のものを比べると、1〜2mmほど大きいようだ。これは、ちと問題である。iPodにはイコライザーもないことだし、イヤフォンの持つ重要性はきわめて高い。iPodとの相性がよいお勧めのイヤフォンがあったら、ぜひお便り下さい。あ、色が白であればなおよいです。

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