音楽(BGM)は、1つのプロジェクトについて1つ。複数のクリップが使われている場合は、そのすべての尺を合計した時間に合わせてくれる機能がある。
BGMとして使える音楽には2つのタイプがある。アプリ内蔵の音源と、iPhoneの音楽ライブラリ「マイミュージック」に入っている楽曲だ(Apple MusicはDRMが入っているので対象外だし、自由に使える、もしくは使用権を著作権所有者や管理団体から得ていなければそれを使い、動画を公開することはできない)。
ビデオの尺に合わせてくれるのは、アプリ内蔵の「サウンドトラック」と呼ばれる楽曲だ。現在のところ、21のプロフェッショナルアーティストによる47曲が利用できる。それぞれの楽曲をダウンロードしないとプレビューすらできない仕様はどうかと思うが、楽曲そのものは実用度が高い。
記載されているアーティストの何人かをApple Musicで検索してみたが、ちゃんと登録されているミュージシャンだった。サウンドトラックに提供しているのはおそらくClips専用の曲。Clipsに現在参加しているアーティスト名をすべてリストアップしてみた:
ハリウッド映画音楽の巨匠、ハンス・ジマーによる緊張感に満ちたドラマチックなサントラもある。これが無料で使えるというのは驚異的だ。
ビデオの尺に音楽を合わせる機能が明らかにされたときの筆者の予想は、Logic ProやGarageBandで使われているApple Loopsのように、尺に合わせてストレッチ(キーは変更せずにテンポだけ変える)というものだったが、実際はもっと音楽的にちゃんとしたものだった。クリップの長さを少しずつ伸ばしていくと、AメロのみだったのがAメロと最後の残響を伸ばしたり、Aメロ+Bメロになったり、さらにサビが追加されたりと、音楽的にきちんと設計された仕組みになっているのがわかる。
このサウンドトラックは、セクション単位でコントロールできる、特殊なフォーマットで提供されているのだろう。
ハンス・ジマーに、「この映像にきっちり合う曲にしといてくれ。きっちりとだ」と無茶振りできるはいいものだ。
でもいつか、GarageBandで作った曲をこのサウンドトラック形式で使えるようになるといいなあ。
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