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フジテレビ、都県別にメッセージ異なるCM 地上デジタル放送初

» 2017年06月15日 13時54分 公開
[ITmedia]

 フジテレビは6月15日、同社の番組「しあわせが一番」(19日放送)で、関東1都6県で都県ごとに異なるメッセージを出す「エリアメッセージCM」を流すと発表した。地上デジタル放送では初の試みという。テレビが不得意だったエリアマーケティングの課題に取り組む。

photo L字画面を自動的に表示し、都県ごとに異なるメッセージを流す

 新CMは、画面の左と下に余白を作り、字幕を流す「L字画面」を活用。同番組で「キリン 一番搾り」(キリンビール提供)のCM放送中に、L字画面を自動的に表示し、都県ごとに異なるメッセージを表示する。L字画面は、CMが終了すると自動的に消える。データ放送機能を使い、各家庭のテレビに登録された郵便番号に基づき、メッセージを出し分ける仕組み。

 キリンビールは、都道府県ごとに味が異なる「47都道府県の一番搾り」を今年4〜8月にかけて順次発売している。そのプロモーションのために「視聴者ごとに異なるメッセージを届けたい」とフジテレビに要望し、新CMが実現したという。

 これまでテレビCMは、一度に同じメッセージを多くの視聴者に届ける「マスリーチ」に優れるが、デジタル広告と比べると、地域ごとに細かくメッセージを出し分ける「エリアマーケティング」は不得意とされていた。特に関東地区は放送区域が広く、県別にCMを変えることは難しかったという。新CMは、こうした課題を解決できるとしている。

photo しあわせが一番の公式サイトより

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